仙台市長“試合は無観客に”
宮城知事“反対は仙台のみ”

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合が観客を入れて開催されることを受けて、仙台市の郡市長は人流の増加は感染の再拡大のおそれがあるとして、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に無観客での開催を求める要請書を13日夕方に送る考えを明らかにしました。
これに対し宮城県の村井知事は、県内の自治体で反対しているのは仙台市のみだとしたうえで、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

東京オリンピックをめぐっては、北海道と福島県が相次いで無観客で開催することを発表しましたが、12日に宮城県の村井知事は「まん延防止等重点措置」などが出されないかぎり、観客を入れて開催する考えを示しています。

仙台市 郡市長は無観客での開催を求める

郡市長は13日の定例の記者会見で、利府町の宮城スタジアムで行われるサッカーの試合について「多くの観客が仙台市を経由して移動し滞在することが予測される。緊急事態宣言地域の人を含む人流の増加は過去の事例からみても感染の再拡大につながると強く懸念している」と述べ、無観客で開催すべきという考えを示しました。

そのうえで、郡市長は13日夕方に組織委員会の橋本聖子会長宛てに無観客での開催を求める要請書を送る考えを明らかにしました。

要請書では利府町で行われるサッカーの試合は無観客で行うよう強く要請することや、市として感染対策の人員態勢をとるために市内に滞在する大会関係者の人数の情報の提供などを求めるということです。

宮城県 村井知事は “有観客” 開催の方針変わらず

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合をめぐって、仙台市の郡市長が組織委員会に対して、無観客での開催を要請する考えを明らかにしたことについて、村井知事は、県内の自治体で反対しているのは仙台市のみだとしたうえで、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

宮城県で行われる東京オリンピックのサッカーの試合が、観客を入れて行われることになったことを受けて、仙台市の郡市長は13日、大会組織委員会の橋本聖子会長宛てに、無観客での開催を求める要請書を送る考えを明らかにしました。

これを受けて、村井知事は県庁内で記者団の取材に応じ、「仙台市以外の首長や、経済団体などからは観客を入れてやるべきだという声を寄せていただいている。賛否両論あるが、総合的に判断するのが私の役目だ」と述べ、観客を入れて開催する考えに変わりがないことを改めて強調しました。

また、県医師会や仙台市医師会、それに東北大学病院が、無観客での開催を求める要望書を12日、県に提出したことについて、村井知事は要望は重く受け止めなければならないとしたうえで、「現在、県内は『ステージ2』の状況で、そのほかの大規模イベントはルールどおりやっているので、その範囲内であれば全く問題ないと考えている」と述べました。