デジタル改革関連法案
衆院で審議入り

デジタル庁の創設を柱とした「デジタル改革関連法案」の審議が衆議院で始まりました。菅総理大臣は世界に遜色のないデジタル社会の実現に向け全力を尽くすと強調したうえで、デジタル機器に不慣れな人が利用方法を学ぶことができる環境整備を進める考えを示しました。

9日、衆議院本会議で審議入りした「デジタル改革関連法案」は、ことし9月にデジタル庁を創設するための法案や、デジタル社会の形成に向けた基本法案などの合わせて5本の法案で、菅総理大臣も出席して趣旨説明と質疑が行われました。

菅総理大臣は「今回の感染症で、行政サービスや民間のデジタル化の遅れが浮き彫りになった。役所に行かずともあらゆる手続きができる社会を目指し、デジタル庁が司令塔となり、世界に遜色のないデジタル社会を実現したい」と強調しました。

そのうえで、デジタル機器に不慣れな人への配慮について「『誰一人取り残さない』という視点が不可欠だ。身近な場所で身近な人から機械やサービスの利用方法を学べる環境づくりを推進する」と述べました。

一方、マイナンバーの扱いをめぐり菅総理大臣は、法律で定められている社会保障や税、それに災害対策の範囲内で、利用する事務を増やしていくとしたうえで「個人情報の一元管理はせず、保護に万全を期していく」と述べました。

政府・与党は今の国会での成立を目指すことにしています。