広島の女性団体 “政府は
核兵器禁止条約に参加を”

8日の「国際女性デー」に合わせて、広島県内の女性団体などが核兵器のない世界を目指すことをテーマに集会を開き、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求めました。

この集会は、国連が定めている8日の「国際女性デー」に合わせて広島県内の女性団体などが開き、広島市中区の会場にはおよそ120人が集まりました。

集会では、14歳の時に爆心地から4キロの自宅で被爆した矢野美耶古さん(89)が、被爆した当時の状況などを証言しました。

矢野さんは、爆風を受けた時の様子や、生き残ったあとも非国民と呼ばれたり、体の調子が悪く寝込みがちだったことを周囲に責められたりした苦悩を語りました。

そして、ことし1月に発効した核兵器の開発や使用などを禁じる核兵器禁止条約に日本政府が参加していないことについて「日本政府は批准しないで核保有国と非保有国の『橋渡しをする』と言っているが、一体どう橋渡しをするのか教えてほしい」と話していました。

集会では、若い世代による国会議員に直接核兵器禁止条約についての考えを聞く活動なども紹介され、最後に日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求めるアピール文を読み上げました。

集会を主催した国際女性デーひろしま実行委員会の山本紀子事務局長は「核兵器禁止条約は世界の宝物だと思っているので、実効性のあるものにできるよう私たちも手伝っていきたい」と話していました。