選択的夫婦別姓
踏み込んだ議論を期待と答申

来年度から実施する「男女共同参画基本計画」の策定に向け、政府の男女共同参画会議は、夫婦が希望すれば、結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の制度の導入について、国会の動向などを注視しながら検討を進め、踏み込んだ議論を期待するとした答申をまとめました。

政府の男女共同参画会議は11日、総理大臣官邸で会合を開き、来年度からの5年間で実施する第5次の「男女共同参画基本計画」の策定に向けた答申をまとめました。

それによりますと、婚姻後も仕事を続ける女性が大半となる中、結婚前の氏を引き続き使えないことが支障となっているという声が出ていると指摘しています。

そのうえで、夫婦が希望すれば、結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」の制度の導入について、国会の動向などを注視しながら検討を進め、踏み込んだ議論を期待するとしています。

また、意図しない妊娠を防ぐための「緊急避妊薬」について、研修を受けた薬剤師が十分に説明し、対面で服用させることを条件に、処方箋なしで利用できるよう検討するとしています。

答申を受けて、菅総理大臣は「新型コロナウイルスにより、特に女性が厳しい状況にさらされているが、女性活躍の勢いを止めてはならない。すべての女性が輝ける社会の構築に向けて、各大臣は、答申に沿った計画となるよう、前例にとらわれず、柔軟な発想で検討を進めてほしい」と述べました。

政府は、年内に計画を取りまとめ、閣議決定することにしています。