界的な感染拡大
注視し対策」安倍首相

新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けて、安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、当面は予備費を活用するなどして対応していくとしたうえで、世界的な感染の広がりを注視し、経済の下振れリスクが生じないよう対策を講じていく考えを示しました。

この中で、安倍総理大臣は新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けて、今年度中は、2700億円余りの予備費を活用するなどして対応していく考えを示しました。

そのうえで「世界的な広がりや経済への大きな影響を指摘する議論があるのも事実で、非常に注視をしている。日本の経済に大きな下振れリスクが生じないよう、必要であれば思い切った対策をしていきたい」と述べました。

萩生田文科相「センバツ 開催の可能性はある」

萩生田文部科学大臣は来月19日に開幕する春のセンバツ高校野球について、「全国から多くの方が集まるものであり、いわゆる全国的なイベントに当てはまるが、いろいろと知恵はあると思う。室内と屋外の競技では状況も違うと思うし、人と人の間を空けるようなことも考えれば、開催の可能性はある。主催者側とよく話をしてみたい」と述べました。

橋本五輪相「延期はありえない」

橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は東京大会について、「アスリートの観点から言えば、選手は4年に1度に合わせてしっかりとした準備を整えてきた以上、延期はありえない。すべての権限はIOCにあるが、しっかり情報を発信し、IOCに、しっかりと開催できると理解してもらえるよう日々努力していく」と述べました。

また、橋本大臣は来月26日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」からスタートする聖火リレーについて、「実施主体の組織委員会は予定どおり実施することが基本姿勢とし、中止や延期は検討していないと聞いている」と述べました。

加藤厚労相「検査受けず下船の23人に異常なし」

加藤厚生労働大臣は集団感染が確認されたクルーズ船から必要なウイルス検査を受けないまま下船していた23人の乗客のうち、20人はその後の検査で陰性だったとしたうえで、残りの3人は、検査に同意していないものの、これまでのところ、体調に異常はないと明らかにしました。

茂木外相「習主席の訪日で十分な成果を」

安倍総理大臣は中国の習近平国家主席の日本訪問に関連して、「中国でも日本でも、それぞれ国民の命と健康を守るために全力を尽くしていかなければならないことは当然で、情報交換などの協力も行っていく必要がある」と述べました。

また、茂木外務大臣は「現時点では、習主席の訪日予定に変更はないが、中国の国家主席の訪日は大体10年に一度のことで、習主席の国賓訪日は十分な成果が上がるようにする必要がある」と述べました。

高市総務相「選挙運動に制約課すことは慎重に 候補が判断を」

ことし4月に行われる衆議院静岡4区の補欠選挙について安倍総理大臣は、中止や延期などの要請の対象には当たらないという認識を示したほか、高市総務大臣は「選挙の管理執行機関や政府が、法の規定に基づかず、選挙運動に何らかの制約を課すことは慎重に考えるべきだが、各政党、候補者において判断されることは自由だ」と述べました。

秋葉補佐官のパーティー「慎重に判断すべきだった」

一方、安倍総理大臣は秋葉賢也総理大臣補佐官が26日、地元で政治資金パーティーを開いていたことについては、承知していなかったとしたうえで、「全国的なイベントの自粛の要請をしたところだが、基本方針の趣旨を踏まえ、開催の適否も含め慎重に判断すべきだった。今後も補佐官として適切に対応しなければならない」と述べました。