事長の定年延長 法務省
日付入り文書再提出も野党反発

東京高等検察庁の検事長の定年延長をめぐり、法務省は20日に国会に提出した定年延長が妥当だとする文書について、人事院に問い合わせた日付を記入して改めて提出しましたが、野党側は「国会答弁との整合性をとるために付しただけだ」などと反発しています。

東京高等検察庁の黒川検事長の定年延長をめぐり、法務省は20日「検察官にも国家公務員法の規定が適用されると解するのが自然だ」とする文書を国会に提出しましたが、野党側は文書の作成日が記載されていないなどと批判しています。

これを受けて法務省は、解釈の妥当性を人事院に問い合わせた日付として「1月22日人事院に交付」と記入し、衆議院予算委員会の理事会に改めて提出しました。

また人事院が法務省の見解を容認した文書についても「法務省1月24日受領」と記入して再提出したほか、内閣法制局は、法務省から先月17日から21日にかけて相談を受け「意見がない旨回答した」とする記録を提出しました。

また、森法務大臣は20日の衆議院予算委員会で文書について、「必要な決裁は取っている」と答弁していましたが、21日の理事会で法務省の担当者は「正式な決裁は取っていない」と釈明しました。

これに対し、野党側は「国会答弁との整合性をとるために日付を付しただけで、証明できるものが何もないことは明らかだなど」と反発しています。