島警備の軍移管
国家的次元で検討」韓国

韓国のチョン・ギョンドゥ(鄭景斗)国防相は、島根県の竹島で、韓国の警察が行っている警備を軍に移管できないか野党の議員から問われ、「国家的次元で検討できるようにする」と述べて今後、韓国政府として検討を進めていく考えを示しました。

島根県の竹島について「韓国固有の領土だ」と主張する韓国政府は、島に警察の警備隊を常駐させています。

これに関連して、韓国のチョン・ギョンドゥ国防相は、5日、国会の国防委員会での質疑で、野党の議員から「治安を担当する警察ではなく、領土を守る観点から軍が担うことを検討できるのではないか」と問われました。

これに対しチョン国防相は「国家的次元で検討できるようにする」と述べ、竹島の警備を警察から軍に移管することについて、今後、韓国政府として検討を進めていく考えを示しました。

竹島をめぐっては、先月23日、付近の空域に入ったロシア軍機に対し「領空を侵犯した」として韓国軍機が警告射撃を行い、日本政府が外交ルートを通じて抗議しました。

また韓国メディアは、韓国軍が今月中にも、周辺の海域で訓練を行うことを検討していると伝えています。

5日のチョン国防相の発言には、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題や、日本政府による韓国への輸出管理の強化などで関係が悪化している日本側をけん制するねらいがありそうです。