サイル防御 容易
でない」キム委員長

北朝鮮は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと25日、新型の戦術誘導兵器を発射したと発表しました。
キム委員長は「低空で飛行する特徴があり、防御が容易でない」と述べてミサイルの性能を誇示し、来月、合同軍事演習を行う予定のアメリカと韓国を強くけん制しました。

北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン委員長の立ち会いのもと、25日、新型の戦術誘導兵器の発射を行ったと伝えました。

北朝鮮は発射の目的について、韓国が軍事演習を強行しようとしていることを厳しく警告するためだとしていて、韓国を繰り返し非難しています。

公開された写真には、移動式の発射台から発射されたミサイルが、オレンジ色の炎を上げて上昇していく様子がとらえられています。

このミサイルについて国営メディアは、キム委員長が「低空で飛行する特徴があり、防御が容易でない」と述べたと伝えています。

北朝鮮としてはミサイルの性能を誇示し、来月、合同軍事演習を行う予定のアメリカと韓国を強くけん制するねらいがあるものとみられます。

26日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が25日、新型の戦術誘導兵器の発射に立ち会ったとして、1面と2面に合わせて14枚の写真を掲載しました。

写真には、移動式の発射台から発射されたミサイルが、オレンジ色の炎を上げて上昇していく様子がとらえられています。

発射されたミサイルは、北朝鮮がことし5月に同じく「戦術誘導兵器」だとして発射したミサイルに形状が似ています。

このミサイルをめぐっては、軍事専門家から核弾頭の搭載も可能なロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」に形が酷似しているという分析が出ていました。

このほか、キム委員長が双眼鏡を手にもって発射の様子を確認したり、満足そうな笑顔で拍手したりしている写真もあり、発射が成功したと強調するねらいがありそうです。

また、1面に掲載された写真では、キム委員長の隣に党でミサイル開発を担う軍需工業部のリ・ビョンチョル第1副部長の姿が確認できます。