をなげうち選挙 納得
できぬ」元副知事を擁立へ

いわゆる「大阪都構想」を実現したいとして、大阪府の松井知事が辞職願を提出したことに伴う来月の知事選挙に、自民党は、元大阪府副知事の小西禎一氏を擁立することを決めました。自民党は、大阪維新の会に批判的な勢力の結集を図りたい考えで「都構想」の是非をめぐって、激しい論戦が交わされる見通しです。

いわゆる「大阪都構想」をめぐって、大阪維新の会の代表を務める大阪府の松井知事と、大阪市の吉村市長は、選挙で改めて民意の後押しを得たいとして、先週8日、辞職願を提出し、来月7日に行われる市長選挙には松井氏が、知事選挙には吉村氏が立候補することにしています。

これに対し自民党は、立候補を要請した俳優の辰巳琢郎氏が固辞したことを受けて、辰巳氏に代わる候補者の人選を進めた結果、知事選挙に、元大阪府副知事の小西禎一氏を擁立することを決めました。

小西氏は、夕方、記者会見し、「知事、市長の職をなげうって選挙を実施するという手段をとったことは納得できない。大阪は、2025年の万博や産業振興、子どもの貧困の問題など、いろいろな課題を抱えており、住民に信を問うというなら、『大阪都構想』はこの機会にいったん、終わりにしなければならない」と述べました。

小西氏は64歳。
大阪府の総務部長などを務め、当時の橋下徹知事とともに行政改革に取り組み、松井知事のもとで、副知事に就任しましたが、任期途中で辞職していました。

自民党は、市長選挙に擁立する候補者についても調整を急ぐとともに、公明党などにも支援を要請し、大阪維新の会に批判的な勢力の結集を図りたい考えで、選挙戦では、いわゆる「大阪都構想」の是非をめぐって、激しい論戦が交わされる見通しです。