河野外務大臣は、先週の記者会見で北方領土問題に関する質問を繰り返し無視したことについて、「不適切だった」と謝罪したうえで、交渉に影響を及ぼしかねない質問には引き続き答えられないとして、18日の記者会見では「お答えは差し控えたい」と述べました。

河野外務大臣は、先週11日の記者会見で、北方領土問題で日本をけん制するロシア側の発言への見解を問われましたが、質問を無視して、「次の質問をどうぞ」と４回繰り返しました。

これについて河野大臣は、18日の記者会見で、「『お答えできません』と答弁すべきところを、あたかも質問を無視したかのようなことになってしまい、反省し、おわびを申し上げたい」と謝罪しました。

ただ、北方領土問題に関する日ロ間の交渉を加速化させていくにあたって、影響を及ぼしかねない質問には引き続き答えられないとしたうえで「ロシア側が積極的に発言しているからこそこちら側はより慎重にならなければならない」と述べ、理解を求めました。

そのうえで、記者団が、ロシア国防省が北方領土の択捉島と国後島に軍人用の集合住宅を新たに建設したことへの政府の対応をただしたところ、「これから抗議する予定だ」と述べました。

さらに、記者団が「抗議するのは日本固有の領土だという姿勢を堅持しているからか」と質問すると、「お答えは差し控えたい」と述べました。