寺田総務相 “600万円の借入金 記載漏れ” 指摘で経緯確認へ

寺田総務大臣は、8日、国会で、地元後援会の政治資金収支報告書をめぐって、600万円の借入金の記載漏れがあると指摘されたのに対し、本来であれば記載すべきものだったとして経緯を確認する考えを示しました。

衆議院の特別委員会で、立憲民主党の後藤祐一氏は寺田総務大臣の地元後援会「寺田稔呉後援会」の平成23年の政治資金収支報告書に、寺田氏本人から600万円の借入金があったと記載されているにもかかわらず、翌年以降、記載されていないと指摘しました。

これに対して、寺田氏は「600万円は翌年に返済してもらった。収支報告書にその旨を当然記載すべきものであり、経緯を確認しているところだ」と釈明しました。

さらに、後藤氏は「寺田大臣は、すでに収支報告書を何度も訂正している。訂正はこれ以上ないということでいいのか。政治資金を所管する総務大臣を辞めるべきだ」と迫りました。

寺田氏は「後援会は私が直接チェックすべき立場ではなく、事務的なミスが絶対ないとは言えないが、あればきちんと訂正する。しっかりと職責を果たしていく」と述べ、重ねて辞任を否定しました。

一方、後援会の収支報告書に添付した領収書に収入印紙が貼られていなかったと指摘されていることについて、寺田大臣は「収入印紙の貼られていない領収書の写しを選挙管理委員会に郵送で提出してしまったが、同じ日に事務所に残っている原本に印紙を貼付したと聞いている」と説明しました。

公明 山口代表「みずから率先して取り組みを」

公明党の山口代表は、記者会見で「総務大臣として、政治資金についての透明性を確保する責任を全うするため、みずから率先して取り組んでもらいたい。これまで行ってきたことをどう受け止めるかは、まずは本人が判断することだ。みずからの姿勢について説明を尽くしたうえではっきりさせていくべきだ」と述べました。

収支報告書に「代表」の記載 “事実関係誤りなし” 寺田総務相

寺田総務大臣は、みずからの地元後援会の政治資金収支報告書に代表として記載されている男性が、代表を務めたことはないとしていることについて、確認の結果、平成26年から8年間にわたって代表を務めていたと説明し、事実関係に誤りはないと強調しました。

寺田総務大臣の地元後援会「寺田稔竹原後援会」の政治資金収支報告書に代表として記載されている男性は先週2日、NHKの取材に対し「後援会の代表を務めたことは一度もない」などと話しています。

これについて寺田大臣は、8日の記者会見で「ご指摘の方は、収支報告書にあるとおり、平成26年の11月から今月3日まで代表だった。今月4日に届け出て、代表の交代がなされたと聞いている」と述べ、男性は8年間にわたって代表を務めていたと説明し、事実関係に誤りはないと強調しました。