着工の住宅戸数 5年ぶり増
テレワーク増も作用か

去年1年間に全国で着工された住宅の戸数は、前の年を5%上回って5年ぶりに増加しました。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにテレワークなどで家で過ごす人が増え、堅調な住宅需要につながったとみられます。

国土交通省によりますと、去年1年間に全国で着工された住宅の戸数は85万6484戸で前の年より5.0%増加しました。

住宅の着工戸数が前の年を上回るのは5年ぶりで、新型コロナウイルスをきっかけにテレワークが広がるなど家で過ごす時間が長くなったことで、より快適に過ごしたいと住宅の需要が高まったことが背景にあります。

内訳をみると、注文住宅を示す「持ち家」は広い家への住み替えの需要が高まったこともあり28万5575戸と前の年より9.4%増加しました。

また、アパートなどの賃貸住宅を示す「貸家」は、32万1376戸で前の年より4.8%増えたほか、マンションや建て売り住宅を示す「分譲住宅」も24万3944戸と前の年より1.5%増えました。

国土交通省は「新型コロナウイルスの影響が続き、住宅展示場の来場者が減少したという声もあったが、全体として住宅の販売は好調だ。ことしは住宅ローン減税の控除率の引き下げなど政策変更の影響を注意深く見ていきたい」としています。