東京都 50歳未満で自宅療養
“軽症なら自分で健康観察を”

新型コロナウイルスに感染して自宅で療養する人が急増する中、東京都は、今月31日から自宅療養中で50歳未満の無症状と軽症の患者は、自分で健康観察を行い体調不良となった場合は連絡してもらう対応に切り替えます。

都内では急速な感染拡大に伴って自宅で療養する人が急増していて26日、初めて4万人を超えました。

都は、今後、一日に2万人規模の感染確認が10日間続いた場合、自宅療養者はおよそ19万3000人に上ると想定していて「オミクロン株の感染力を踏まえると、すべての人に完璧な健康観察を行うのは医療資源に限界があり現実的ではない」としています。

このため都は、今月31日から、50歳未満の自宅療養者で、基礎疾患がなく、しかも無症状と軽症の患者には自分で健康観察を行ってもらう対応に切り替えます。

体調不良となった場合は、みずから連絡してもらうことにしていて、連絡を受ける「自宅療養サポートセンター」を新たに立ち上げます。

センターでは、健康観察や診療を頼めるほか、食事が届かないなどの相談にも24時間体制で応じます。

▽症状や入院の必要性がある場合などは保健所が、
▽50歳以上、または基礎疾患がある人は都の別のセンターが、これまでどおり健康観察を行うということです。

都は、さまざまな機関による健康観察につなげるためにも、感染が確認された人は、全員、最初に医療機関を受診して、医師に判断してもらうことが前提だとしています。

都の担当者は「行政のサポートを適切に受けられるよう、健全に維持させるために仕組みを整えた」と話しています。

千葉県 40歳未満持病なしの自宅療養者“自分で情報入力を”

千葉県は重症化リスクの高い患者への対応を優先するため、40歳未満で持病などのない自宅療養者の保健所による健康観察について、27日から電話連絡を行わず、患者みずからがインターネットのシステムに情報を入力することで経過観察を行うと発表しました。

これは27日開かれた定例会見で千葉県の熊谷知事が明らかにしたものです。

それによりますと千葉県では自宅療養者が26日時点で1万2000人を超え、保健所の業務がひっ迫していることから、40歳未満で基礎疾患がなく2回以上のワクチン接種を済ませているなど重症化リスクの低い自宅療養者については保健所からの電話による健康観察は行わないとしています。

その代わり、患者みずからがインターネットからシステムにアクセスし、緊急連絡先や持病などのほか、療養期間中、毎日、健康状態を入力してもらい経過観察を行う方針です。

県はシステムへの登録方法のほか、医師による無料オンライン相談を行っていることを携帯電話のメッセージ機能を使って情報発信していくとしています。

熊谷知事は「40歳未満の方には情報を絶やさないようにして、症状が悪化した場合は電話での健康観察も行うが、保健所のマンパワーを必要な人たちに向けたい」と述べました。

このほか千葉県は、薬局などで無症状の人に実施している無料検査について抗原検査キットが不足しているとしてPCR検査を利用するよう呼びかけています。