アフガン退避 追加派遣
政府専用機「準備整わず」

アフガニスタンに残る日本人などの国外退避に向けて、防衛省は25日にも政府専用機1機を追加派遣するとしていましたが、出発の準備を進めていた政府専用機は、25日午後、北海道の基地に戻りました。
防衛省は「運航に必要な準備が整わないため」としています。

アフガニスタンに残る日本人や、大使館で働くアフガニスタン人スタッフなどの国外退避に向けて、国内で待機する自衛隊員を速やかに現地に向かわせるため、防衛省は24日夜、政府専用機1機を早ければ25日にも追加派遣すると発表しました。

政府専用機は25日午前、愛知県の小牧基地で出発に向けた準備を進めていましたが、午後になって小牧基地を離陸し、午後2時前、運用する部隊が所属する北海道の千歳基地に戻りました。

防衛省は「運航に必要な準備が整わないため」と説明しています。

防衛省は、政府専用機の派遣や待機している隊員の取り扱いについて、引き続き検討を進めています。

自衛隊による輸送 25日は行われず

アフガニスタンに残る日本人などの国外退避に向けて、自衛隊の輸送機が現地時間の25日夜、首都カブールの空港に向かいましたが、退避を希望する人たちが空港に到着できておらず、25日は輸送は行われませんでした。活動期間が限られる中、自衛隊としては26日にできるだけ多くの人を輸送したい考えです。

アフガニスタンに残る日本人や大使館で働くアフガニスタン人スタッフなどの国外退避に向けて、自衛隊は輸送機3機を隣国パキスタンのイスラマバードに派遣しました。

このうち最初に現地に到着したC2輸送機が、現地時間の25日夜、カブールの空港に向かい、誘導などに当たる隊員を送り届けたということです。

C2輸送機は、退避を希望する人が空港にいればイスラマバードまで輸送する予定でしたが、空港に到着できた人はおらず、25日は輸送は行われませんでした。

日本政府は退避作業の安全性を確保するため空港までは自力で移動するよう求めていて、現地で混乱が続く中、たどりつくのが難しい人も少なくないとみられます。

自衛隊は26日、25日夜にパキスタンに到着したC130輸送機2機でカブールとの間を往復し、退避を求める人をイスラマバードに送る予定です。

日本政府が国外退避を求める人の輸送を行うのはアメリカ軍が現地から撤退するまでの期間に限るとする中、バイデン大統領は今月末としている撤退期限を延長しない方針です。

活動期間が限られる中、自衛隊としては26日にできるだけ多くの人を輸送したい考えです。