中山防衛副大臣が審議に遅れ
流会 参議院外交防衛委員会

参議院外交防衛委員会は20日、午前の審議に中山防衛副大臣が遅れたことから野党側が反発して委員会は始まらず、そのまま流会になりました。

参議院外交防衛委員会は、20日午前10時から一般質疑を行い、外交・防衛をめぐる諸課題や、先に中山防衛副大臣がイスラエルとパレスチナの攻撃の応酬に関連して、みずからのツイッターに「私達の心はイスラエルと共にあります」と投稿したことなどをめぐって質疑が行われる予定でした。

しかし、午前10時の委員会冒頭に中山副大臣が2分ほど遅れたことから、野党側が反発して委員会は始まらず、そのまま流会になりました。

防衛省は「当初、最初に質疑する予定だった自民党からは中山副大臣への出席要求がなかったことから、2番目の質疑者の立憲民主党の議員の質疑から出席する予定だった。自民党の質疑がなくなり、出席を求められている時刻が繰り上がったことについて、情報が共有されていなかった」などと説明しています。

中山防衛副大臣「情報共有できていなかった 猛省」

中山防衛副大臣は、20日午後、国会内で記者団に対し「あってはならないことであり、大変ご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げたい。防衛省で情報共有ができていなかったことが原因であり、緊張感も足りなかったと思うので、猛省しながら、しっかりと頑張っていきたい」と述べました。

加藤官房長官「国会審議に対応できるよう徹底」

加藤官房長官は午前の記者会見で「政府としても事情をしっかり調べるとともに、先日も三原厚生労働副大臣の件もあったので、国会審議にしっかりと対応できるよう徹底していきたい」と述べました。

自民 森山国対委員長「遅れること あってはならない」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「いろいろ聞くと、中山副大臣本人というより、事務方の対応のまずさもあったとのことだが、委員会に遅れることはあってはならない。そういうことがないよう、事務方の対応を含め、政府には改めてもらいたい」と述べました。

立民 安住国対委員長 「たるんでいると抗議」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「遅刻が原因で三原厚生労働副大臣が謝った2日後に、中山防衛副大臣が遅刻というのはたるんでいると抗議した。たびたび重なると、両副大臣は、それぞれ任にあらずとなってくる。状況を与党として調べて責任ある対応をとったらどうか。本人の適格性を含めて与党が政府に対してきちんとものを申すべきだ」と述べました。

立民 小西氏「内閣の姿勢に重大な問題」

参議院外交防衛委員会で野党側の筆頭理事を務める立憲民主党の小西洋之氏は、記者団に対し「先日、参議院厚生労働委員会でも、三原厚生労働副大臣が時間に遅れ、問題になった直後だ。こうしたことが続けて起きるのは、内閣の国会に対する姿勢に重大な問題があるということだ。しっかり検証し、しかるべき対応を取らないかぎり、委員会を開くわけにはいかない」と述べました。

公明 副代表「極めて遺憾 緊張感を」

公明党の北側副代表は記者会見で「政府内の連携が悪いとしか言いようがなく、極めて遺憾だと言わざるをえない。しっかり緊張感を持って対応してもらいたい」と述べました。

共産 志位委員長「政権の求心力に大きな疑問符」

共産党の志位委員長は、記者会見で「言語道断だ。三原厚生労働副大臣の遅刻問題について、菅総理大臣が、きのうの参議院本会議の答弁で今後は繰り返さないようにするという趣旨の発言をしたが、また、きょうも中山防衛副大臣が遅刻した。個々の副大臣の資質ということだけではなく、総理大臣の指示が守られないという、政権の求心力に大きな疑問符がつくような状況だ」と述べました。