世界各国の「報道の自由度」
日本67位 順位1つ下げる

国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」は各国の報道の自由度に関することしの報告書を発表し、この中で日本は「記者が権力監視の役割を十分果たすことが困難だ」として去年から順位を1つ下げて67位でした。

フランスのパリに拠点を置く「国境なき記者団」は、世界の報道の自由度に関する分析を毎年発表していて、20日、世界180の国と地域について、ことしの報告書を発表しました。

それによりますと、1位は5年連続でノルウェーで、フィンランドやスウェーデンなど北欧の国が4位までを占めました。

日本は去年から順位を1つ下げて67位で、G7=主要7か国の中では最下位となっているほか、42位の韓国や43位の台湾を下回っています。

報告書では、日本について「慣習や経済的利益に阻まれて記者が権力監視機関としての役割を十分に果たすことが困難になっている」などと指摘しました。

また、政府に批判的な記者などがSNS上で攻撃されているとしたほか「去年9月に就任した菅総理大臣は報道の自由をめぐる環境の改善に何も取り組んでいない」と評しています。

このほか、中国は去年と変わらず177位、ミャンマーは2月のクーデター以降、報道関係者の相次ぐ拘束などで「10年前に戻った」として、1つ順位を下げ140位でした。

また報告書では、各地で新型コロナウイルスの感染拡大を理由とした情報遮断や取材妨害があるとして警鐘を鳴らしています。