先月の自殺1646人
女性は昨年比で8か月増加

先月、自殺した人は全国で合わせて1646人で、去年の同じ時期に比べて2.4%少なくなりました。一方、女性の自殺は8か月連続で去年より増えています。警察庁によりますと、先月、自殺した人は速報値で全国で1646人で、去年の同じ時期に比べて40人率にして2.4%少なくなりました。

男女別では男性が1121人と5.7%減りましたが、女性は525人で、5.6%増えました。

女性の自殺は去年6月から8か月連続で前の年を上回っています。

また都道府県別では
▽東京都が195人と最も多く
▽神奈川県が105人
▽愛知県が102人
▽大阪府が92人
▽埼玉件が91人などとなっています。

去年1年間に自殺した人は2万919人と前の年に比べて3.7%増え、リーマンショック直後の2009年以来、増加に転じました。

国は新型コロナウイルスの感染拡大の影響などを分析するとともに、民間の機関と連携しさまざまな対策を強化しています。

厚労省「ひとりで悩み抱え込まず相談を」

厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響が長期化する中で生活に不安を感じている人が多いと思う。ひとりで悩みを抱え込まずに身近な人や支援機関、自治体の窓口などに相談してほしい」と呼びかけています。

厚生労働省は、各地の相談窓口を紹介するサイトを設けています。

URLは「http://shienjoho.go.jp/」で、「厚生労働省支援情報」で検索できます。

掲載されている窓口では、電話のほかメールやSNSなどでも相談を受け付けています。

また自殺防止に取り組む全国の支援団体が連携して今月6日から新たな電話相談の窓口を設置しています。

電話番号は「0120-061-338」で、当面は、休日も含めて毎日、正午から午後10時まで相談を受け付けているということです。

一方、一部の窓口では、相談が急増して電話を受けられなかったり、メールやSNSのメッセージにすぐに返信できなかったりするケースも出ています。

このため、厚生労働省は「何度か連絡してもつながらない場合は、ほかの窓口も探して相談先をなんとか見つけてほしい」としています。