虐待死 児相の関与状況や
事実経過公表へ 千葉県

千葉県は、虐待で子どもが死亡する事案が発生し児童相談所が関与していた場合、報道機関に対して原則その関与の状況や事実経過の概要を公表するという新たな方針をまとめました。

ことし1月、千葉県市原市で生後10か月の女の子が低栄養の状態で衰弱した末に死亡し、その後母親が起訴された事件で、千葉県は母親の逮捕直後、報道機関の取材に対して県の児童相談所が関与していたかどうか明らかにしなかったうえ、市に対しても情報を公開しないよう助言するなどの対応を取っていました。

児童相談所は、実際には当時会議でこの家庭について市から書面で報告を受けただけで直接関与はしていませんでしたが、県議会などから対応が不適切だと批判の声があがっていました。

これらを踏まえ、千葉県は児童虐待の事案が起きた際の取材対応の新たな方針をまとめました。

具体的には、虐待が原因で子どもが亡くなった場合、きょうだいなど関係者の個人情報や子どもの名誉、プライバシーに配慮したうえで、事実経過の概要や児童相談所の関与状況を速やかに公表するとしています。

一方、虐待を受けた子どもが生存している場合には、県の条例で個人情報に該当するとして、原則として公表を控えるということです。

千葉県は「児童の権利を守ることを最大限配慮し、必要な情報を速やかに公表していきたい」としています。