日の人出 東京 大阪で
80%超の減少

大型連休後半の5日の人出はすべての都道府県で感染拡大前から減少となり、大阪や東京では80%を超える大幅な減少が続いています。

NTTドコモは携帯電話の基地局の情報をもとに、プライバシーを保護した形で全国47都道府県の人出のデータをまとめています。

それによりますと、5日午後3時時点の人出はすべての都道府県で、感染拡大前のことし1月中旬から2月中旬の休日の平均と比べて減少しました。

このうち、「特定警戒都道府県」に指定された13の対象地域では
▽大阪 梅田周辺が88.4%
▽東京 新宿駅周辺が82.4%
▽名古屋駅周辺が81.1%の減少となり、
大型連休後半も80%を超える減少が続いています。

また、
▽京都駅周辺は79.7%
▽福岡 天神周辺は78.9%
▽横浜駅周辺は78.5%
▽金沢駅周辺は77.4%
▽大宮駅周辺は76.3%
▽札幌駅周辺は75%
▽兵庫県の三ノ宮駅周辺は71.9%
▽千葉駅周辺は71.5%
▽水戸駅周辺が62.5%
▽岐阜駅周辺が57.6%の減少でした。

このほか「特定警戒都道府県」以外の地域では
▽広島市中区紙屋町周辺が73.8%
▽仙台駅周辺が69.9%
▽高松市丸亀町周辺が53.7%の減少となるなど、各地で減少が続いています。

観光地 多くで70%超減 減少率低い地域も

KDDIは利用者の同意を得たうえで、スマートフォンの位置情報をもとに全国の23か所について、主な観光地として人出をまとめています。

それによりますと、5日の午後3時時点の人出は全国23か所すべての観光地で去年の大型連休中の平均と比べて減少していて、このうち、
▽三重県の伊勢神宮周辺では95.8%
▽長野県の軽井沢駅周辺では94.6%と
90%を超える減少となりました。

また、
▽静岡県の浜名湖内浦湾周辺で80.1%
▽神戸市のメリケンパーク周辺で80%
▽栃木県の日光東照宮周辺で79.7%
▽兵庫県の淡路島の明石海峡大橋周辺で77%
▽神奈川県の江の島周辺で76.4%
▽神奈川県の箱根湯本駅周辺で76.1%
▽長野県の松本駅周辺で72.5%
▽東京・浅草の雷門周辺で72.3%
▽神奈川県の鎌倉駅周辺が71.6%
▽京都市の円山公園周辺が70.1%、いずれも減少しました。

一方、
▽沖縄県の石垣島ゆいロード周辺では3.2%
▽長崎市の観光通り周辺で35.4%の減少にとどまるなど
一部で減少率が低い地域もみられました。

国や自治体は不要不急の帰省や旅行を自粛するよう呼びかけています。

Uターンラッシュなく駅や空港閑散

大型連休は6日が最終日ですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、新幹線や空の便など公共交通機関の利用は一部にとどまり、東京駅や羽田空港などは、例年のUターンラッシュはなく閑散としていました。

JRによりますと6日午後4時までの新幹線の乗車率は、正午すぎに新青森駅を出発した全席指定の東北新幹線の上りで30%となりましたが、各新幹線の多くの列車は、上り下りともに10%以下で、東京発の下りでは、自由席の乗車率が0%の列車もありました。

一方、日本道路交通情報センターによりますと、高速道路でもこれまでに各地で目立った混雑や渋滞は発生していないということです。

国内線の空の便は全日空が85%、日本航空が60%余りを減便していますが、運航している便でも空席が目立つ状態となっています。

例年、ふるさとや行楽地で過ごした人たちで混雑する羽田空港第2ターミナルの到着ロビーでは利用客の姿はほとんどなく、到着便を知らせる電光掲示板にはいくつも「欠航」の文字が表示されていました。

ガン治療ため、八丈島から訪れたという70代の男性は、「通常は2か月ごとの通院を1か月延ばしていましたが、医師から要請され、治療のためにしかたなく来ることにしました。連休中はいつも観光客や帰省客でにぎわう島もことしは人がほとんどいなかったです」と話していました。

また、試合が開かれた福岡から戻ってきたという19歳のボートレーサーの女性は、「飛行機の機内では、人と接触しないために離れた席に座るようにしました。無観客レースが続いているのでできるだけ早く感染症が収まってほしいです」と話していました。