「舞いあがれ!×Myアガれ」②長崎のシャボン玉博士
- 2022年12月17日
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NHK長崎放送局の連続テレビ小説「舞いあがれ!」に関連したコーナー、その名も「Myアガれ!」。第2弾はシャボン玉に魅了されて、5年前からシャボン玉の研究に取り組む長崎市の男性を紹介します。
NHK長崎放送局 西牟田知佳
長崎の空に舞いあがるシャボン玉
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幼い頃に一度は体験したことがあるシャボン玉。そのシャボン玉を研究する"シャボン玉博士"がこちらの方です。
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川内太郎さん(37歳)です。本業は、カメラマンや精肉店ですが、"シャボン玉博士"として「チコちゃんに叱られる!」にも出演経験があります。
まず初めに見せてもらったのが、シャボン液の材料です。
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左から「精製水」「洗濯のり」「グリセリン」「ヒアルロン酸入り化粧水」、川内さんオリジナルの「竹の繊維を水で溶かしたナノファイバー」、さらに「ラム酒」を入れます。こんなに多く配合するんですね。ちなみにラム酒は、香りづけや虹色のツヤを出すんだそうです。
これらを混ぜて、川内さんオリジナルのシャボン玉の液を作っています。
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独学で、割れにくく、美しいシャボン玉を研究してきた川内さん。今では、地域のお祭りや県内のイベントでも披露し、人気を集めています。
仲間とシャボン玉の道具も開発
そんな川内さん、代表を務める団体「シャボラボ」の仲間とともにオリジナルの道具の開発も行っています。
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こちらは、1度に10個のシャボン玉がでるシャボンランチャーです。ちなみに名前は「ジョジョの奇妙な冒険」のオマージュだそうです。
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シャボン玉が自動ででるマシンもあります。川内さんが代表を務める団体「シャボラボ」のメンバーが制作しました。
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「Myアガる!」ポイント①
『美しさと、はかなさ』
シャボン玉への愛が溢れる川内さんに「Myアガる!ポイント」を教えてもらいました。
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川内太郎さん
「虹色に輝く美しさ。光の色は七色ありますが、そのすべてがシャボン玉の中に現れています」
「シャボン玉はすぐに壊れて消えてしまう。でも壊れた後に美しかったイメージが心や頭の中に残る。その"虚像"に魅力があると思います」
とても深いコメントですね。
さて、そんな川内さんにシャボン玉の虹色がより美しくみられる一押しの場所に連れて行ってもらいました。やってきたのは高台にある出雲近隣公園(長崎市)です。
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長崎港を一望でき、長崎の街とシャボン玉のコラボレーションを楽しむことができます。
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街を上から見下ろせるので、このように街をシャボン玉の中に入れることができますよ。
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また、出雲近隣公園の裏手の木々が重要な役割を果たすんだそうです。どうしてかといいますと...
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川内太郎さん
「背景が緑や暗いところでは、光の反射によるシャボン玉の虹色がよく見えるんです」
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確かにその通りですね!この虹色が割れて消えた瞬間、川内さんのいうシャボン玉の"虚像"がより深く残ったように感じました。
夜のシャボン玉の世界
さらに川内さんは日中だけでなく、夜にもシャボン玉を飛ばしています。それがこちらの写真です。
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川内太郎さん
「シャボン玉の虹色を、より極彩色豊かに表現したいと思ったんです」
ライトを当てると虹色がキラキラと輝いて幻想的な世界ですよね。
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「Myアガる!」ポイント②
『好奇心をかき立てる』
続いて見せてもらったのが、巨大なシャボン玉です。川内さんのオリジナル「シャボン液」だと、こんな大きなシャボン玉も作ることができるんです!
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これまでの最長は約10メートルだそうです。そのときの映像がこちらです!
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こうした巨大なシャボン玉に川内さんの「Myアガる!」ポイントがありました。
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川内太郎さん
「私の『Myアガる!』ポイントは、巨大なシャボン玉が刺激する好奇心です」
実は、シャボン玉は巨大になると球体ではなく、不思議な形になるんです。
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川内太郎さん
「このくらいの大きさになると、ただの丸いシャボン玉じゃなく、ブヨブヨとした生き物みたいに見えませんか?」
シャボン玉には、見た人に多くのイメージを想起させるアートとしての要素がありますね。
川内さんはシャボン玉の世界を通して、年齢を問わず多くの人に笑顔になってほしいといいます。
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川内太郎さん
「巨大シャボン玉を見て、大人の方がびっくりしてくれる。高齢者の方が喜んでくれる。その姿を見ると自分も嬉しくなる。皆さんが幸せになって、気持ちも上がってもらえると嬉しいです」
川内さんは今後、竹林や廃墟などを舞台にシャボン玉を飛ばして、“摩訶不思議な世界”を表現したいと話していました。