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宮崎コロナ第8波は来るの?宮崎市「子どももワクチン検討を」

  • 2022年11月16日

【新型コロナ】感染拡大傾向が続けば、宮崎でも「第8波」になる可能性があると話す愛泉会日南病院の峰松俊夫医師。宮崎での感染拡大はいつごろか?なぜ再び増加しているのか?取材しました。

宮崎でも第8波の兆候?

感染者が全国的に増加している新型コロナウイルス。宮崎県内の感染者数も今月8日に、46日ぶりに1日の感染者数が500人を超えました。グラフでも感染者数が緩やかに右上がりになっているのが分かります。

宮崎の感染者数 8日と15日に500人を超えた

全国のニュースでも「第8波が近づく兆候が強まっている」という専門家の見解が紹介されていますが「宮崎県内がこの先、どうなるのか?」感染症に詳しい愛泉会日南病院の峰松俊夫医師に話を聞きました。

峰松俊夫医師
北海道においては最近、新規感染者数が過去最高を超えました。東京も今じわじわと増えてきてますけど、これまでの傾向だと東京それから福岡・大阪の感染の状況が約1か月ほど遅れて宮崎に来ることになる。場合によっては第7波を越える可能性もあるのではないかと思う。

まだピークはこれからだと話す峰松医師。宮崎県内では、忘年会や年末年始の帰省などに伴って、12月中に感染拡大が本格化し、1月ごろにピークを迎えるとみています。では、なぜ再び増加しているのか。

峰松俊夫医師
(県内で)今の感染が増えてるのはオミクロンのBA.5株です。すなわち新しい株が登場したわけではないんです。いったん収まりかけたBA.5による流行がぶり返しています。秋のシーズンでウイルスが変わった訳でもないのに流行しだしたということになりますので、やはりこれは個人の感染対策の影響は非常に大きいと思います。

行動制限の緩和に伴い、対策が緩んでいることが大きな原因だとしました。そのうえで峰松医師が重要性を指摘したのは「メリハリ」です。高齢者や基礎疾患がある人は感染すると重症化しやすい傾向があるので、自身や周囲にそういった方がいる人はしっかりと感染対策をする必要があるというのです。

さらに4回目までのワクチン接種もできるだけ早く済ませてほしいと呼びかけています。

峰松俊夫医師
今も思ったよりも早く新型コロナの波がまた来そうだということもありますし、また年を越しますとインフルエンザも流行してくるので同時感染しないようにという意味では、できるだけ早くワクチンを打ってほしいです。

乳幼児向けにもワクチン接種券が発送

乳幼児を対象にした新型コロナのワクチン接種に向けて、宮崎市で10日から接種券の発送が始まりました。生後6か月から4歳までの乳幼児に対する新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐっては、厚生労働省がファイザー製のワクチンを承認し、全国各地で接種が始まっています。

接種券が届いた人は市内のおよそ20の小児科の医療機関に直接予約することができます。厚生労働省によりますと、乳幼児用のワクチンの有効成分の量は大人用の10分の1で、3回の接種が必要となります。1回目から3週間空けて2回目を接種したあとに、3回目まではさらに少なくとも8週間空けなければならないということです。

井上 光朗 課長補佐(宮崎市 新型コロナウイルスワクチン対策課)
乳幼児だとマスクの着用や手洗いなどが難しいこともあるので、まれに起こる重症化にも備えて、かかりつけ医とよく相談して接種を検討していただきたい。

清山市長「子どもの命を大切に」

乳幼児を含む子どもに対する新型コロナのワクチン接種について、宮崎市の清山市長は積極的に検討するよう訴えています。

清山市長(宮崎市)
宮崎市内で確実に感染者数が増加するトレンドに入っているので最大限の警戒をしたい。これから年末になって忘年会など会食の機会が増えるタイミングでこの局面に入っているので、基本的な感染対策とあわせてワクチンの接種を第一に検討してもらいたい。

宮崎市によりますと、9日までに3回目のワクチン接種を済ませた市民の割合は81%に達する一方で、12歳から19歳までの年齢層では55.1%、5歳から11歳で2回目を接種したのは22.4%にとどまり、子どもの接種が進んでいません。

清山市長(宮崎市)
小さい子どもや乳幼児が基礎疾患がなくても重症化して入院する事例がかなりの数あります。ワクチンは重症化の予防に十分な効果があると科学的に証明されているので、接種の積極的な検討をお願いしたい。一人でも子どもの命を失ってはいけない。

全体としては経済を動かすというフェーズになっていますが、感染対策をおろそかにしてはいけません。冒頭に取材した峰松医師も、経済を回すにしても「感染対策の徹底が大前提だ」と指摘しています。

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