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航空大学校が撮影協力!学生のリアルと「舞いあがれ」の舞台裏

  • 2022年11月22日

北海道の帯広で行われた航空大学校のロケや、NHK大阪のスタジオ収録に協力していただいた現役の航空学生に、航空大学校の思い出やドラマの舞台裏をうかがいました。
果たして朝ドラ「舞いあがれ!」と現実の世界に違いはあるのでしょうか?

航空学生のリアル

取材をさせてもらったのは、林直希さん(第67回生Ⅱ期)。
航空大学校に入学して1年以上が経過し、今は帯広でのフライト課程を終えて、宮崎で操縦訓練をしています。
そして、この林学生の回期は「舞いあがれ!」の航空大学校の帯広ロケや、NHK大阪のスタジオ収録に協力いただいたということで、航空学生のリアルと「舞いあがれ!」の舞台裏を聞きました。

同期3人とフライト準備をする林さん(一番左)
林学生

宮崎での学科課程は一言で振り返るなら「忙しかった」です…。授業で勉強をして、寮に帰って勉強をして、毎週テストもあって、勉強&勉強&勉強でした。
ただ週末に寮生活ならではなんですけど、同期で遊びに行けたりしたのはリフレッシュになりました。ドラマの世界でも“クリスマス会”があったと思うんですけど、私たちの回期は毎月同期の誕生日会をしていて、ケーキを買ってきてお祝いとかしたのも思い出です。

ドラマで描かれたクリスマスパーティー

ドラマで描かれたクリスマスパーティーのようなことが、実際の航空大学校でも行われていたことが分かりました。「舞いあがれ!」でも、今日の放送で少しずつまとまりが出てきた舞たちですが、林さんたち現実の航空学生にとっても同期は大切な存在だといいます。

林学生

教官に一番最初に言われた言葉で「パイロットは相対評価ではなく絶対評価。基準をクリアすれば全員で卒業できる」というのがあって、同期全員で卒業することが私たちの回期は目標になっていました。
そのためにどうすればいいかを同期で考えるようになって、普段あまり話さない人と、くじ引きでランダムにご飯にいったりしながら、同期の絆を深めていって…。
一人では超えられない壁が沢山あったので、とても大切な存在ですね。

「舞いあがれ!」撮影協力

林さんたちの回期には「舞いあがれ!」の航空大学校の帯広ロケや、NHK大阪のスタジオ収録に協力いただきました。

林学生

帯広でのフライトロケと大阪のスタジオ収録を見学させてもらって、自分たちの寮とか食堂とかの再現性が高いことに感動しました。本当に自分たちの世界がそのままテレビに映っている感じで、寮の机の配置だったり、部屋の広さだったり、ベッドが簡易的なところ、細かく見てくださったんだなと思いました。

寮の様子が再現されたシーン

また、寮の再現性だけではなく、舞たちの訓練の大変さ・厳しさもドラマから伝わってくるといいます。

林学生

ドラマの世界は外(テレビ)から見てるというよりも、内側から見ている感じですね。笑
舞ちゃんが苦労している勉強も、細かい部分は1人で追い込むこともあるんですけど、広く浅い部分は食堂とか自習室で同期に教えてもらったり、教えたり。
同期で助け合いながら、一緒に成長していく様子もまさに私たちと同じように感じました。

航空大学校に入学して

林さんたちは第三段階の宮崎のフライト課程を学んでおり、パイロットになるためには、第四段階の仙台フライト課程を残すだけとなっています。林さんも航空大学校に入学してから自身の変化を感じることがあるといいます。

林学生

一番は自分が弱いところを知ってもらう勇気を持てたことですね。どうしてもできないところ・弱いところを他人に見せるのは難しいし、これまではしてこなかったんですけど、航空大学校に入って、勉強できないだったり、フライトできないだったり、この弱いところを全員にではないにしても、友達とかに相談できるようになったのは成長かなと思います。

学生たちの指導をするフライト教官によると、特に宮崎の学科課程から帯広のフライト課程に進むなかで、上手く機体を操縦ができないなどの課題が出てくるそうです。これまで座学で上手くできていたことが途端にできなくなり、経験したことがない挫折を学生がどう乗り越えていくかが重要なんだそうです。

林学生

舞ちゃんたちのドラマの世界でも描かれると思うんですけど、初めての単独飛行やその前の「プリソロチェック」っていって、単独飛行をさせてもらえるかの審査のところはとても1人では乗り越えられなかったですね。

宮崎では、種子島空港や長崎空港など帯広のフライト課程ではなかった海の上を飛べるそうで、林さんはそういう景色の変化も楽しみながら、フライトできるような余裕を持ちたいと言っていました。

航空大学校 宮崎本校
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