「そのお仕事実況させてください！」担当アナが語る見どころ

よくもまあこんなに小さなところに彫れるものだなって。 
一番お世話になった職人さんは８５歳で職人歴７０年！ 積み重ねのすごさを感じました。

とてもわくわくしました。
毎日エレベーターには乗りますが、乗る部分の上や下がどうなっているかなどは初めて知りました。
五感を使っての本当に緻密な確認作業は機械ではできないものなのだなと感じました。

自分の実印や銀行印の断面を改めて見返してみて、本当に色々な技術や積み重ねが詰まっているんだなと思いました。 
ふだん経理処理のときに押すハンコ、これからは押したあとにもっときれいに拭こうと思います。（笑）

作業員の方が、乗り場と中の部分に段差ができていないかどうかを足でまたいで踏んで確認するとおっしゃっていました。それを聞いて以降、無意識のうちにまたいで乗るようになりました（笑）つまづかないように点検してくださっているありがたみを感じます。

スポーツとお仕事の実況で一番違うのは、番組を見てくださる方がお仕事について詳しく知らないこと。 
野球は視聴者の方と一緒に楽しみながら見るイメージですが、エレベーター保守は視聴者の方も初めてご覧になると思うので、今起こっていることを「描写」するのか、それとも「説明」をするのかその塩梅が難しいなと思いました。

説明のバランス、難しいですよね。ふだん見ないもののどこまで言葉で説明して、どこまでテロップに頼るのか。
「次どうなるかな」というワクワク感、目に見えていない次への期待まで考えていくのは、いつものスポーツとは違う難しさがあります。道上さん、そこを分かっててすごいな。

意識しても、果たしてそれが実況の中でできているかどうか…（笑）

説明だけじゃない実況の工夫の例…ハンコ製作全体の流れの中で、どこにピークがくるのかなっていうのを考えました。
文字のどこに注目したらいいのか。
取材の中で「この文字は画数が多いよ」というお話があったので、そこに注目してもらえるように誘導するというか。なるべく、ぼやっとせずに、ここだけは見てほしい！ここが見てもらえればおもしろさがわかる！というポイントを考えました。

松井さんは、最初に私に実況を教えてくださった先輩です。
野球のルールを全く知らない中１年生の夏初めて実況をした時は本当にお世話になりました。
今改めて放送を聞くと、精一杯だったことがわかりますね（笑）

最初は、得点や回数、ストライクかボールかなどをしっかり伝えるのも難しいんですが、道上さんは丁寧にできていましたよ。

ありがとうございます（笑）
今年の夏、松井さんの甲子園デビューの実況を聞かせてもらって、もっと頑張ろうと思いました。

いやいや。自分は先輩の放送を聞いて、コメントを全部メモして取り入れるというのを繰り返しています。
最初は声に出すのは３割でよくて、７割は「聞く」のが大事じゃないかなと思います。

今回の番組で松井さんの実況を見て、また次に向けてブラッシュアップしたいと思います！

ふだん見ないタイプの番組です。 
「お仕事」の裏側をスポーツ放送調で見るとどうなるのか。
スピード感もあって 、短い時間でギュッとお仕事のおもしろいところが見られると思います。
ぜひお見逃しなく！

職人や作業員の技に注目していただきたいのはもちろんですが、いつもスポーツをご覧になる方は特に、実況を担当するアナウンサーが放送に向けてどんなことをしているのかも楽しんでもらえたらうれしいです。
今後スポーツをご覧になるときにもっと面白く見られるかと！

世の「お仕事をしている方」へのリスペクトも感じていただけたら。
また、ぜひ若い世代の方も、職人の世界に興味を持ってもらいたいです。若い人の刺激にもなったらなと思います！