「舞いあがれ!」舞が目指す航空学校って?宮崎校をNHKが取材
- 2022年11月10日
福原遥さん演じる舞が「なにわバードマン」の部員たちに打ちあけた航空学校へ行きたいという思い。
現実の世界で航空大学校へ入学するには?パイロットになるには?を解説します。
航空学校ってどんなところ?
ドラマで描かれる「航空学校」。実際には独立行政法人「航空大学校」という名前で、宮崎県・宮崎市に本校があり、北海道・帯広市と宮城県・岩沼市の2か所に分校があります。パイロットを養成する日本で唯一の公的機関で、1954年に運輸省がパイロットの養成を目的に設立し、70年近い歴史のなかで4000人以上の卒業生を送り出し、卒業生の多くが航空会社などで活躍しています。
在学期間は2年間で、その間にパイロットになるために必要な資格を取得します。入学した学生は、宮崎での学科課程(5カ月)⇒帯広でのフライト課程(6カ月)⇒宮崎でのフライト課程(6カ月)⇒仙台でのフライト課程(7カ月)と2年をかけて、学科教育から操縦技術までを学びます。仙台キャンパスでの7カ月間のフライト訓練を終えれば卒業となり、パイロットとしての道を歩むことになるのです。
航空大学校へ入るには?
受験資格は25歳未満であり、4年制大学に2年以上在学(全修得単位数62以上であること)しているか、または短大・高専卒業であること、身長が158cm以上であることなどが求められています。
航空大学校の卒業後にも、ジャンボ機などを操縦するためには様々な資格の取得が必要で、一人前のパイロットとなるには膨大な時間がかかるため、一定の年齢制限が設けられています。
一次試験では、パイロットに必要な「英語」の能力のほか、離着陸やフライトに必要な空間認識能力を判断するため「物理」「数学」「気象」などの知識、時事問題などの「一般教養」が出題されます。
二次試験では、視力や聴力、運動能力など身体機能に問題がないかの検査があり、三次試験で教官との面接やフライトシミュレーターを行います。
ここ2年は1000人を超える出願があり、合格者は108人と10倍を超える狭き門となっています。
パイロットになるには?
日本でパイロットの仕事に就くためには、大きく分けて3つの方法があります。
(1)いままで説明してきた「航空大学校」へ進学する、
(2)大手の航空会社に就職して「自社養成のパイロット」として資格を取得する、
(3)それ以外の訓練を受けてパイロットの免許を取得する ことです。
(3)のそれ以外の訓練では、航空系の専門学校で学ぶほか、一部の私立大学でも操縦士養成を掲げている学部や学科を設けている場合があります。また学校以外でも、自衛隊でパイロットとしての訓練を受けたあとに、民間航空会社に転職するパイロットもいます。
“空先輩”も宮崎出身
航空学校がある「宮崎」といえば、「なにわバードマン」の最古参・空先輩の出身地。
舞がパイロットに志願するか悩んでいるときは「飛行機が空を飛ぶ時、長い翼(よく)がしなって本当にきれいやと。僕はスワン号が飛ぶところを見たいとよ」と舞の想いを後押ししました。
「イントネーションが難しいのに自然な宮崎弁で驚きました」「空先輩、宮崎弁全開だったよ」と自然な宮崎弁に、宮崎県の人からも多くの意見が寄せられました。
浪速大学卒業後には、地元の宮崎に帰らんといかんと言っていたので、空先輩が宮崎で何をするのか気になりますね。。。
「舞いあがれ!」航空学校編
NHK宮崎では、ドラマで描かれる航空学校のフライト学生の生活やドラマの舞台裏など、宮崎にある航空大学校の実際の教官や学生に話を伺いました。
「舞いあがれ!」航空学校編の放送が始まるころにWEBで公開したいと思います。お楽しみに!