群馬 8500人在住のイスラム教徒 暮らしぶりを教えてもらった

イスラム教徒のライフスタイルは？

伊勢崎市在住のイスラム教徒、モハマド･シャフィークさん(56)です。

パキスタン出身のシャフィークさん。
34年前に来日して以来、日本で自動車関係の仕事などに携わってきました。

シャフィークさんは、イスラム教の戒律にのっとったライフスタイルを送っています。
こちらは「ハラル」のマークがついた食材。

ハラルとは、アラビア語で「許されたもの」を意味する言葉です。シャフィークさんは、ハラルではないもの、例えば、豚肉やアルコールを口にしないように気をつけています。

また、生活の中で祈りを捧げることも欠かしません。
トイレのドアに貼ってある文言は、イスラムの神であるアッラーへの祈り「ドゥアー」の言葉です。

トイレに入るとき、仕事が始まるとき、車に乗るとき、ごはんを食べるときなど、何かを始める際のさまざまな場面でドゥアーを行います。

イスラム教徒であるシャフィークさんの生活には、さまざまな戒律がありますが、本人にとっては当たり前の日常です。

友人は日本人 地域に根ざすシャフィークさん

来日して30年。シャフィークさんは、地域に根ざしています。
この日、自宅にやってきたのは、太田市に住む森村治夫さん(72)です。

森村さんとシャフィークさんは、元々、自動車関係の仕事のビジネスパートナー。
20年以上の付き合いが、定年退職した後も続いています。

森村さんは、2か月に1回のペースで、シャフィークさんの自宅を訪れ、食事を楽しんでいます。

日本人のパートナーと会社経営

シャフィークさんを語る上で、もうひとり欠かせない日本人がいます。
シャフィークさんとふたりで、2年前から中古車販売の会社を経営している吉沢弘之さん(64)です。

仕入れはシャフィークさん、販売は吉沢さん、お互いの得意分野を活かした二人三脚の経営です。

元々、ネイバーズとの接点があまりなかったという吉沢さんですが、自身の経験から、距離を縮めるためのコツを発見したといいます。

日本人とネイバーズ 仲よくなるためには

パキスタン人のシャフィークさんは、イスラム教の教えにのっとり、多くの日本人とは異なるライフスタイルを送っています。それでも、ビジネスパートナーであり友人でもある森村さんや吉沢さんは、異なる文化を尊重しながら、良好な関係を築いていました。

「はっきりとモノを言うことがネイバーズと仲よくなるコツ」と語る吉沢さん。それに加えて、みなさんの関係性を見て何より大切だと感じたのは、人種や宗教に関わらず、相手を「ひとりの人間」として捉えるということです。
私も、日々、意識して実践していかなければいけないと感じました。