【患者体験談】眠れないほどの肩の激痛「腱(けん)板断裂」

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腱板断裂になったとき -私のチョイス-

肩の痛みの原因は...意外な診断結果

Aさん(76歳・女性)は、両肩の痛みに悩んでいました。知人に相談したところ、「五十肩ではないか」と言われ、早速、五十肩に良いとされる体操を行いましたが、効果はありませんでした。近所の整形外科にも診てもらいましたが、「筋力が低下している」と言われただけでした。

そこで、Aさんは衰えた筋力を取り戻そうと3か月間ジムに通いました。しかし肩の痛みはさらに悪化し、就寝時は1時間おきに痛みで目が覚めてしまうようになってしまいました。

不安に思ったAさんは、別の医療機関でMRI検査を受けました。すると、五十肩でも筋力低下でもなく腱板断裂であることがわかったのです。

腱板断裂とは?

肩には肩甲骨と上腕骨をつなぎ、肩を安定させている4つの筋肉が集まっています。

この筋肉の腱が板状に見えることから腱板と呼ばれます。4つの腱板の中でも、腕を上げるときに使う棘上筋(きょくじょうきん)の腱板は傷つきやすく、傷がひどくなって断裂すると、肩に痛みを感じるようになります。

腱板断裂の治療

腱板断裂と診断されたAさんは、痛みをとるための注射を受け、リハビリを行いました。リハビリは切れた腱そのものを治療するのではありません。腱が切れてしまったことによって過度に緊張している肩周りの筋肉をゆるめ、切れた腱板の周囲の筋肉を鍛えることによって肩を動かせるようにするのが目的です。

Aさんの腱板も、断裂していることには変わりませんが、注射とリハビリによって肩の動きが良くなり、痛みも軽減しました。さらに、Aさんは自宅でも、腱板の周囲の筋肉を鍛える運動を1日5回、今も続けています。
肩の痛みが緩和したAさんは、意欲がわき、長年弾いてなかったピアノも再開できるようになりました。

『腱板断裂の人におすすめの体操』はこちら

この記事は以下の番組から作成しています

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