腱板断裂の治療

腱(けん)板断裂の治療では、主に薬物療法と運動療法が行われます。薬物療法では、断裂による炎症を抑えることで痛みを緩和します。薬のなかで、よく使われるのが非ステロイド性消炎鎮痛薬ののみ薬や貼り薬で、就寝中にも痛みがあるときはトラマドールやプレガバリンを服用します。
痛みが強い場合は、ステロイド薬やヒアルロン酸を患部に注射することがあります。運動療法では、痛みによって過度に緊張した筋肉をほぐすリハビリを行います。また、棘上筋(きょくじょうきん)の腱板断裂だけの場合は、断裂していないほかの腱板や肩周囲の筋肉を鍛えることで肩の動きを回復させます。ただし、運動によっては断裂の拡大や、症状の悪化を招く危険性があるので、必ず専門医の指導のもと行うようにしてください。薬物療法や運動療法で症状が改善しなかったり、短期間に断裂が拡大する場合は手術が検討されます。
腱板断裂の運動療法の実践例
次のページでは腱板断裂の患者さんに実際に指導されている体操の一例を紹介しています。体操を行うことで腱板断裂の痛みによって緊張している筋肉をほぐすことができます。
腱板断裂の人におすすめ!胸郭と肩甲骨の動きをよくする体操