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Road to Rio vol.72 さあ、リオデジャネイロへ!(競泳)~春季静岡水泳記録会・前編~

2016年03月09日(水)

いよいよリオデジャネイロパラリンピックへ!

3 月 6 日(日)、「平成 27 年度 春季静岡水泳記録会」におけるリオデジャネイロパラリンピック日本代表 推薦選手、が決まりました。

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水泳連盟が定めた「派遣標準記録」を突破した選手は…

写真前段左より

鈴木 孝幸選手(SB3)50m平泳ぎ、(SM4) 150m個人メドレー

成田 真由美選手(S5)50m自由形。

 

後段左より

山田 拓朗選手(S9)100m自由形・50m自由形。

木村 敬一選手(S11内定済み)

中村 智太郎選手(SB7)100m平泳ぎ

小山 恭輔選手(S6)50mバタフライ。


 

◆中村 智太郎選手

(SB7)100m平泳ぎ。記録=12234 ※派遣標準記録突破

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スタート直前の中村選手。

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この2・3カ月ずっと追いこみをかけてきたので、自己ベストを狙っていました。(自己ベストまでわずかだったので)今のところは、調整もきいていて、いい泳ぎに仕上がったと思います。内定のタイムはとても嬉しく思っています。でもそれはリオへの通過点に過ぎないので、リオでは、今以上にタイムを上げて、メダルを取って日本に帰ってきたいと思います。


 

◆鈴木 孝幸選手

(SB3)50m平泳ぎ。記録=5018 ※派遣標準記録突破

(SM4) 150m個人メドレー。記録=24059 ※派遣標準記録突破


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個人メドレー・クロール。

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ロンドンの時はあまりいい状況じゃなかったというか、スランプというか。そういう中で大会を迎えてしまっていたので、その中ではいいレースができた()と思っていますが、今は、ロンドン以降のタイムを見ても、少し脱したかなというところにいますので、ロンドンの時よりはポジティブに、リオを迎えられるかと。

練習自体もポジティブにできていますので、ロンドンよりいい結果を出したいと思っています。

※2012年ロンドンパラリンピックでは、150m個人メドレー、50m平泳ぎで銅メダルを獲得した。


◆木村 敬一選手(内定済み)

(SB11)100m平泳ぎ。記録=11288

(SB11)100m自由形。記録=5956 ※日本新

(SB11)100mバタフライ。記録=10161 ※日本新、アジア新

 

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“見えていない”中でのバタフライ。コースローブにぶつかることも。

 

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寺西コーチも「たまたま!運よく、はい」とおっしゃっていたタッピング。85点くらいかな、とのこと。

 

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エネルギーが今までよりも残っている状態で3レース回せたので、今まででいうと1日3レースはなかなかきつかったんですけど、泳ぎきることができたので、そういう意味でも結果を出せてよかったと思います。

自分の目標はあくまで金メダルですし、それは、半年前だろうと、1か月前だろうと、1日前だろうと変わらないと思いますので、今ある課題を少しずつこなして、解決していければと思っています。

 

※木村選手は既に内定が出ていましたが、3種目全ての派遣標準記録を突破。このうち2種目で自身の持つ日本記録を更新して貫禄を示しました。



◆成田 真由美選手

(S5)50m背泳ぎ。記録=4945 ※日本新

(S5)50m自由形。記録=40秒90 ※派遣標準記録突破

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2種目目、ラストチャンスの50m自由形のスタートに向かう成田選手。1種目目の50m背泳ぎは派遣標準記録にわずか0.2秒届かず。見つめる先はゴール方向です。

 

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 背泳ぎではわずか0.02秒差で突破できなかった派遣標準記録も、自由形では見事に突破。ゴール直後の笑顔が印象的でした。

 
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過去、
4大会で合わせて15個の金メダルを獲得し、去年現役に復帰した成田真由美選手。7年ぶりに現役に復帰してから今の「派遣標準記録突破」までの気持ちについて。

本当に、コーチと練習メニューに向き合って、たくさんの泳ぎこみをして、北京前以上の泳ぎこみをして今こなせているので、それが自分の力になってきているのかなと思います。それと、講演会とかに出かけて、今までの経験を多くの子どもたちに伝えてきたので、これで「リオに行ける」ということが決まったら、子どもたちもすごく、自信がついて喜んでくれるのかなって。やっぱり人間というのは、「夢とか目標を持つとパワーが出てくる」ということを多くの子ども達に伝えたいなと思っています。


◆小山 恭輔選手

(S6)50mバタフライ。記録=3201 ※派遣標準記録突破

(S6)50m自由形。記録=3300

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自由形スタート前。会場を見てにっこりしていたのは応援の方々に向かって?表情の豊かな小山選手ならではですね!

 

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3度目の出場なんですけど、ちょっとホッとしているっていうのが正直な感想です。会社の人も来ているし、すごいプレッシャーも感じて。本当は最後の50m自由形も派遣標準を切ってリオに行きたかったです。この自由形で内定が取れなかったのは“心の弱さ”が大きいと思うので、そこを一番の、心の課題として、うまく取り除きながらメンタルを鍛えるようなフィジカルのトレーニングとかをやっていきたいかなと思います。

 

 

◆山田 拓朗選手

(S9)100m自由形。記録=57秒88 ※派遣標準記録突破

(S9)50m自由形。記録=26秒35 ※派遣標準記録突破

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今日は自己ベストを狙っていたんですけれども、最後、タッチが合わなくて流れてしまったので、そこがあっていれば自己ベストが出たかなと思うと少し残念ですけど、悪くはないのでまずまずだと思います。一番苦手としているスタートから浮き上がりの15mというところは、引き続きやっていかないと。本番の9月に向けてはもう少し、改善が必要だなと思います。

 

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(目の前の報道陣の多さについて)これだけ注目していただくというのは今まで経験がないので、すごくうれしいことだと思いますが、やはりその分、選手の意識ももっともっと向上させていかないとダメかなとも思うので、そこは気持ちは強く持って、常に上を目指す姿勢を貫いて、9月はやっていきたいと思います。


そして、派遣標準記録には達しなかったものの、今回の記録より、選考規定に基づいて選考されて推薦が決定した選手は、男子は7 名、女子は6 名になりました。

 

【男子】

中島 啓智選手(SM14)200m個人メドレー、(S14) 200m自由形

田中 康大選手(SM14) 200m個人メドレー、(SB14) 100m平泳ぎ

津川 拓也選手(SM14) 200m個人メドレー、 (S14) 100m背泳ぎ

坂倉 航季選手(S14) 200m自由形

宮崎 哲選手(S14) 200m自由形

江島 大佑選手(S7) 50mバタフライ

廣田 真一選手(SB14) 100m平泳ぎ

 

【女子】

一ノ瀬 メイ選手(SM9)200m個人メドレー

森下 友紀選手(S9)100mバタフライ

小野 智華子選手(S11)100m背泳ぎ

笠本 明里選手(S13)100m背泳ぎ

生長 奈緒美選手(S11)50m自由形

池 愛里選手(S10)100m背泳ぎ

 

 

後編では、前回ロンドン大会の金メダリスト・田中 康大選手のレース直前の練習の様子や、「試験と試合の両立」に悩んだ小野 智華子選手、そして「派遣標準記録突破」を目指していた15歳の岡部 歩乃佳選手についてお伝えします。
Road to Rio vol.72 リオへ6カ月、そして東京へ。 ~春季静岡水泳記録会・後編~、はこちらをクリック

100_1J6A6463_R.JPGロンドンパラリンピックでは100m平泳ぎ(SB14)で金メダルの田中 康大選手。このガッツポーズには、たいせつな“意味”が。


101_1J6A2677_R.JPG100m背泳ぎ(S11)でメダルも期待される小野 智華子選手。レース直前に試験が控えていました。


102_J6A2647_R.JPG9月のジャパンパラ水泳大会では、100m背泳ぎ(S9)で優勝した15歳の岡部 歩乃佳選手。今回は「派遣標準記録突破」を目指していました。


◆関連情報

障害者水泳 世界選手権(2015年7月・グラスゴー)

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