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【ブラインドサッカーアジア選手権 2015】リオへ行く瞬間を、共に。 #burasaka

2015年08月28日(金)

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9月2日(水)から始まる、ブラインドサッカーアジア選手権はリオデジャネイロパラリンピックのアジア最終予選。決勝に残る2チームのみが出場権を得ます。
「負けられない戦い」に向け、8月27日(木)、東京・国立代々木競技場でブラインドサッカー日本代表の結団式と、練習が行われました。

 


魚住 稿 監督
 

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――今回の大会の意気込みは?
過去、最強のチームだ。
ロンドンに行きかけた4年前は、あと15分というところで悔しい思いをした。
もう一度日本の底力を見せたい。今回、全員が強いきずなで結ばれている。
全ての試合が重要だが、1・2日目の中国・イラン戦が特に重要。全ての試合を勝ち切る。
自慢のディフェンスからの攻撃には泥臭さもあるがやりきる。必ずリオに行けると確信している。


――過去最強のチームとは?
「統一感」がある、正確なサッカーができるというところだ。
特に見てほしいポイントは守備。「ダイアモンド型」と呼ばれる守備の形がある。ポジショニングを修正するには非常に濃密なコミュニケーションが必要。
世界一の美しさに注目してほしい。


――2020年の東京パラリンピックに向けて意識は?
リオでメダルを獲るということが重要。なので今回のアジア選手権が非常に重要だと思っている。
4年間の思い、ひたむきにやってきた。
晴眼者と混ざり合う社会を作りたい。


――7月下旬に行われたスペイン遠征の成果は?
※スペインは昨年の世界選手権3位の強豪。日本は6位。
スペイン遠征は、攻撃をテーマに取り組んだ。ディフェンスでは失点もあったが、いくつか修正することもできている。狙った時間に点を獲ることもできたことが自信だ。

 


黒田 智成選手(MF)
003_IMG_3634_R.JPG4年前の悔しい思いから、0から作り上げてきた。
今までで一番強いチームだから試合が楽しみだ。
各国チームもレベルアップしており、厳しい戦いになると思うが、このチームは高い位置での組織的な守備、波状型に拡がり状況に応じた攻撃ができる。
守備・攻撃のスイッチを素早く入れ替え、奪ってから攻撃していく。

どの試合も厳しいが、初戦の中国戦が重要だと考えている
中国からは今まで1点も取ることができなかったが、今年5月のIBSAワールドゲームズでは2-2で引き分けし、初めて得点することができた。
まずは0点に抑えること。そこから得点するチャンスを狙っていく。



落合 啓士主将(FW)
 

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――今回の大会の意気込みは?
4年間、大変厳しい練習を積み、また多くの人に支えられた。
今までは、国際試合は全て海外の試合だったが、国内で親善試合もできるようになった。そして今はいい意味で平常心、緊張もなく自信に充ち溢れている。
支えや、経験が自分たちの力になっている。
プレーで恩返しし、リオへの切符をつかみます
だから会場を満員にしてください。よろしくお願いします。


――中国・イラン戦についてどう考えているか?
中国はドリブルがはやい。切り返しやターンも早い。
ピッチにいる4人ともドリブルが上手なのが特徴的だ。
そしてボールを持っていない選手が、日本選手の邪魔をしてくる。
 

中国はドリブルの形があるようだが、形が決まっているように思える。守備をしっかりし、カウンターのチャンスを狙う。勝つために貪欲に行く。


イランは10番と7番の選手が攻撃的だった。
手で強引に守備をこじ開けてくる。
そして、足が長い。
10m以内はシュートを打たれるので、シュートを打たせないこと、守備がカギだ。
 


田中 章仁選手(DF)
005_IMG_3653_R.JPGなんと!田中章仁選手は、このホームページの「ウェブアクセシビリティ」のコンサルティングをお願いしている会社の担当者なんです!!会場で気付き、お話を伺いました!
(ブラインドサッカーに、さらに親近感が!)
※田中選手がコンサルティングをしているWebアクセシビリティとは?⇒誰もが支障なく情報を得られるように。ウェブにおけるアクセシビリティとはなんなのか。


――ご自分の仕事とブラインドサッカーの共通点は?
まずは、視覚障害者がこういうことをしている、というのを “知ってもらう”ことが大切ですね。
視覚障害者って何ができるの?と思う人もいると思うんです。
視覚障害者を見たことない人が、webサイトの仕事や、サッカーをしているというと「えっ?!」ってなると思うのですが、「障害があってもいろんなことができる」ということを知ってもらえるきっかけになれば。


…スミマセン、ばくぜんとした質問をしてしまいましたが、いつものように真摯にかつ的確に答えていただきました。ありがとうございます!



午後からは練習がありました。

魚住監督

「本番のピッチ。芝の感触やボールタッチを確かめるように。
また、試合当日は第一体育館で音楽イベントがあり、静かな環境でないことも想定されるので“あえて”うるさい音に慣れておこう!」


 

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絶対リオ行くぞ!ニッポン!ニッポン!ニッポン!



007_IMG_3703_R.JPG真っすぐ走るために声をかけて軌道修正


008_DSC06602_R.JPG監督(右)の手にはスピーカー。わざとうるさくしてボールを受け取る対策



009_DSC06728_R.JPG手をひっぱり、邪魔をした中でドリブルをする練習。

 

010_001DSC06868_R.JPG「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」「壁!壁!」「残り8m! 10、9、8・・」とカウントダウンなど。キーパーと、コーラーと呼ばれるゴールの後ろから声をかける人の声が大きく響きます。

 

010_002IMG_3894_R.JPG“残り30秒、0―0”というシチュエーションでの練習。
「獲らなきゃ負けるぞカトケン!」「勝負だ!」「気持ちだぞここ!」
「最初の試合は中国だぞ!それを想定して!」




010_003IMG_3917_R.JPG010_004IMG_3916_R.JPG背中に「JAPAN」の文字



動きの素早い中国を想定し、晴眼者がボールを振りそれについていく練習
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私も眼を瞑って聞いてみました。
「中国は打ってくるぞ!」
「あき左!とも右!もっと前もっと前!」
「あき8!ともそこ9!左!10m!10m!」
「あき出ろ出ろ!とも最終!出ろーーーーー!」


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動きながら、この指示を把握できるこの凄さ!!!
4年間の自信が、そこにありました。

 

 

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声をもうちょっと大きくしてほしい、とキーパーに頼む選手に、
「スタンドは満員なんだぞ??声が出なかったら出ない状況でできることをやろう!」という鼓舞されたアドバイスに「おーーー!」とより一層盛り上がっていました。


 

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「ボール残ってるよ!」
「最後まであきらめない!」



“声”への絶対的な信頼、そこから自信あふれるプレーが生まれているのだと強く感じました。アジア選手権の優勝、そしてリオパラリンピックへの切符をもぎ取る初めての瞬間、是非体感してください。

渋谷で待っています!
 

◆ブラインドサッカーアジア選手権 2015については、ブラインドサッカー協会のHPをご覧ください。
9月2日(水)~7日(月)、東京・国立代々木競技場フットサルコートで開催されるブラインドサッカーアジア選手権、スケジュールはこちらをクリック。



◆関連情報
リオの地に立つために ~ブラインドサッカー リオパラアジア最終予選へ~


◆放送予定
2015年8月31日(月)夜8時 
ブレイクスルー   “つながり”こそがおれのゴール ブラインドサッカー選手・加藤健人

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