爆発的な噴火を起こした鹿児島県の口永良部島。噴火直後に火砕流が発生し、海岸線にまで到達した。気象庁は、噴火警戒レベルを3(入山規制)から、5(避難)に引き上げ、町は全住民に避難指示を出した。レベル5に引き上げられたのは、気象庁が平成19年に噴火警戒レベルの仕組みを導入して初めてのことだ。口永良部島では、去年8月にも噴火があり、警戒態勢が続いていた。観測が強化され、住民への説明会なども行われるなど、行政・専門家ともに対策をとってきた。しかし、結果的に、噴火前の警戒レベルの引き上げと住民の避難には至らなかった。幸いにも大きな被害は出なかったが、あらためて火山の噴火を予知し、噴火警戒レベルを、引き上げる判断の難しさを突きつけた形となった。桜島、阿蘇山、箱根山など全国各地で火山活動が活発になっている日本列島。今回の噴火を検証し、どう備えるかを考える。
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