第31回NHK名古屋創作ラジオドラマ脚本募集 最優秀賞受賞作
桜を伐る
桜にまつわる遠い記憶が、現在を蝕んでいく・・・
【NHK FM】
2016年5月14日 午後10時~午後10時50分(全1回)
【出演者】
佐野史郎 木内みどり 山田昌 竹中友紀子
石河美幸 小島範子 近藤美緒子 玉腰佳弘
【作】
松本光雄
【音楽】
小林洋平
【スタッフ】
制作統括:櫻井壮一
技術:佐藤勝彦
音響効果:菊地亮
演出:松木健祐
(名古屋局制作)
【あらすじ】
「トン、トン、トン・・・」早朝、敏夫(60)と妻・和子(59)は、庭から聞こえる奇妙な音で目を覚ます。窓から庭を覗くと、敏夫の母・ハツ(84)がナタで桜の木を伐ろうとしていた。ハツが認知症になったと愕然とする。それから毎朝のように桜を伐る母。その桜は亡父が植えたものだった。実は、父には一時期愛人がいて、その愛人の名前が『さくら』だったのだ。その恨みが甦り、桜の木を伐っているに違いないと敏夫は確信する。しかも、認知症が発症した原因は、なんと敏夫が愛人のルミといる所を偶然母が目撃したことによる、精神的ショックからだった。
妻にもばれているのか、母に桜を伐るのを辞めささせるにはどうしたらいいのか、ルミとの関係はどうすべきか。敏夫がとった行動とは・・・?
桜を伐る音ともに、妻、母、愛人に振り回される主人公をブラックユーモアたっぷりに描いた秀作。第31回NHK名古屋創作ラジオドラマ脚本募集最優秀賞受賞作のオーディオドラマ化。