文化庁芸術祭参加作品
ふたりぼっち(再)
古いカセットテープに秘められた響きが、18年の確執を溶かしていく
【NHK FM】
2016年10月22日 午後10時~午後10時50分(全1回)
(初回放送:2016年2月13日)
【出演者】
石橋徹郎 江守徹
藤貴子 渡辺樹里 山﨑千惠子 ミズモトカナコ
【作】
塩田千種
【音楽】
小六禮次郎
【スタッフ】
演出:小見山佳典
技術:浜川健治
音響効果:石川恭男
【あらすじ】
親の介護はもはや特別なことではない。父と息子の「ふたりぼっち」の介護が始まった。認知症になった父の面倒を看ることになるとは夢にも思っていなかった。息子は、どうやってその現実と対峙していくのか。彼には、どうしても乗り越えられない父との確執があったのだ。
彼(石橋徹郎)は小さな企画会社を経営する45歳、未だ独身。18年前、母が病気で亡くなり、家を出た。74歳の父(江守徹)は地震計を製造する会社を起業したが、倒産させてしまい、今は郊外で悠々自適の暮らしをしている。父は母親が危篤の時に家にいなかった。信州に行っていたと言うのだが、おそらく、女のところに行っていたのだ。散々、母親に苦労をかけておきながら、その最後を看取ることもしなかった父を息子は決して赦すことができないでいた。
親子の愛情とはなにか? 葛藤する息子の心情を描く。