幸せ香る コーヒー教室【ぶらキャン+】
- 2023年04月19日
3月中旬、徳島市にあるコミュニティセンターで自家ばい煎コーヒーの作り方を学ぶコーヒー教室が開かれました。
理論で学ぶコーヒー作り
教室ではまず美味しいコーヒーの作り方について論理的に学んでいきます。13人の生徒がメモを取りつつ真剣に学びます。
「水は水道水でOK」「お湯の温度によって酸味、苦味が変化する」「お湯を注ぐ際のポットの高さは一定に」「豆のひき方」「お湯を淹れる回数、時間」など味を左右するポイントが沢山あります。
教えるのは浅野欣也さん(63才)
銀行を定年退職した後、趣味が高じて写真教室と珈琲店を中吉野町で経営しています。
味を左右するポイントについて知り、試してみることで自分好みのコーヒーを見つけるきっかけにして欲しいと話します。
「豆のひき方やお湯の量などで味はどんどん変わる。自分が一番美味しいというポイントをつかんで、それに合わせていれ方を変えていってもらえたら」
お湯はまっすぐに注ぐこと
この日最も時間をかけて教えたのがお湯の注ぎ方。
ポイントは一定の高さでお湯を途切れないようにまっすぐ注ぐこと。
点になってしまうとお湯とコーヒー粉の間に空気が入ってしまい、うまく抽出出来なくなるとのこと。
一定の高さでお湯を注ぐことは意外と難しく、生徒さんも一苦労。
お湯をきれいな線で注ぐと空気が入らず、うまく抽出できるんだそうです。
ドリップ
浅野さんお勧めのお湯の温度は「83℃」
少しぬるめの設定にすることで味がまろやかになるそうです。
生徒さんも挑戦しますが難しいようです。
お湯を早くいれすぎて薄くなってしまったり様々な試行錯誤を重ねながら自分好みの味を探していきます。
出来たコーヒーの味はいかがでしたか??
家でいれるよりよっぽど美味しい
粉の量とか適当に測っていたのでちゃんと測らないといけないこととか豆からひいた方がおいしいコーヒーがいれられることとか勉強になりました
家庭用コーヒー市場の拡大
家庭用コーヒー市場の高まりにはコロナによるお家時間の増加が背景にあります。外出が制限され在宅勤務も増えたことにより、手間がかかっても美味しいコーヒーを飲みたいと消費が増加。
外出が減ったことによりコーヒー全体の消費量が減少した中、コーヒー豆の売上は2017年度から2021年度にかけて約1,5倍程度増加しました。
自分だけでなく周囲の人にも
美味しいコーヒーは自分に対してだけでなく、周囲の人にも良い影響を及ぼすと浅野さんは話します。
「僕がコーヒー作りに関わって一番良かったと思うのは、家でおふくろに毎朝コーヒー入れてあげて、毎朝こんなコーヒー飲めて幸せだと言ってくれたこと。皆にもここで習って家族に美味しいコーヒーを入れてあげてほしい。」
手間を楽しむ
豆からひくことで部屋にコーヒーの香りが充満し、その匂いを楽しみながらコーヒー作りを行えます。お湯の温度を自分好みに調整、ドリップされ一滴づつ落ちてくるコーヒーを眺めつつ、再びお湯を注ぐタイミングを待つこと。手間と捉えられがちな1つ1つの工程を含めコーヒー作りを楽しんでいるのだと気づきます。
効率化やタイムパフォーマンスが求められる社会であえて手間と時間をかけることが癒やしになるかもしれません。自分好みの一杯を探してみてはいかがでしょうか。