地域の知られざるお宝食材を発掘し、おいしい食べ方を紹介する「くらしりスペシャル」。
今回の主役は、千葉県柏市で栽培されている“小かぶ”です。
大正時代から栽培が始まり、全国有数の産地として100年以上作り続けてきた“柏の小かぶ”。
その魅力を発信すべく、料理研究家の浜内千波さんにレシピを考案していただきました!
かぶの生産量日本一の千葉県の中でも、柏市は、大正時代から栽培が続く有数の産地。柏の小かぶは、年間を通して出荷されていますが、東京の市場でも引き合いが多く、不動の人気を誇っています。表面につやがあってくすみがなく、葉はみずみずしくて鮮やかな緑色であることが特徴だといわれています。
そんな柏の小かぶ、同じ土地で長年同じ野菜を栽培し続けるためには、さまざまな知恵と工夫がありました。
その一つが、品種の選択です。現在、柏市では、約10種類の小かぶの種を、使い分けて栽培しています。
畑の土に合っているか? 栽培のしやすさは? また、病気や寒さに強いか? などを判断基準として、生産者それぞれが自分の畑で試しながら、納得のいく小かぶを作っているのです。
こうすることで、年間を通して質の高い小かぶを出荷することができるといいます。
見た目に違いはわかりませんが、別々の小かぶの品種。生産者は、味を比べながら栽培しています。
柏の小かぶを多くの人に知ってもらおうと、市では、小かぶの魅力をSNSで発信。地元の「道の駅しょうなん」では、こんなメニューまで開発しています。
焼いた小かぶを挟んだ“かぶバーガー”
シャーベット状にした小かぶを使った“かぶソフトクリーム”
今回の「くらしりスペシャル」では、そんなハンバーガーやソフトクリームに並ぶ、ユニークな小かぶレシピを、料理研究家の浜内千波さんが考案してくれました!
小かぶの葉には、ビタミンCやβカロテン、鉄分などがたっぷり含まれているんですよ。そこで、かぶを丸ごと食べられる、インパクト抜群のセットメニューを考えましたのよ!
●丸ごとかぶフライ
<材料>
・小かぶ(小さめ) 6~7コ(600g)
・水 600ml(かぶと同量)
・塩 小さじ2(かぶと水の1%)
(揚げ衣)
・小麦粉 70g
・水 100ml
・パン粉(細かめ) 適量
・揚げ油 適量
・トマトケチャップ 適量
・マヨネーズ 適量
<作り方>
(1)小かぶは、茎を1~2cm残して切り、20~30分ほど水につけて、泥や汚れを落とす
(2)均等に火が通るように、竹串で数十か所刺す
(3)鍋に水と塩を入れ、竹串がすっと通るまで20分ほどゆで、ゆで上がったらざるにあげて冷ましておく
(4)小麦粉を水で溶かす
(5)(3)を(4)にくぐらせ、パン粉をつけて、180度の油できつね色になるまで揚げる
(6)トマトケチャップとマヨネーズを混ぜたソースを添えて完成
かんだ瞬間、サクッ!ジュワッ!ジューシー!!
かぶ本来の甘さがダイレクトに伝わってきます。こんな食べ方は初めて、とってもおいしいです!
高温で一気に揚げることで、かぶのうま味をぎゅっと閉じ込めます。揚げ衣に卵が入っていないので、冷めてもべちゃっとせず、おいしくいただけますよ!
●かぶの葉のアランチーニ(ライスコロッケ)
<材料>(6個分)
・小かぶの葉 120g
・合いびき肉 90g
・塩 小さじ3/4(4.5g)
・こしょう 少々
・温かいごはん 300g
・トマトケチャップ 大さじ1
・粉チーズ 大さじ1
・黒こしょう 適量
・揚げ衣
<作り方>
(1)葉を小口切りにする
(2)フライパンでひき肉をしっかり炒め、塩・コショウで味をつける
(3)(2)に(1)を加えてさっと炒め、冷ましておく
(4)温かいごはんに、(3)とトマトケチャップ、粉チーズ、黒こしょうを加えて混ぜ、6等分にしてラップで丸い形にする
(5)“丸ごとかぶフライ”で作った要領で、小麦粉を水で溶いた中に(4)をくぐらせ、パン粉をつけて、180度の油できつね色になるまで揚げて完成
かぶの葉がシャキシャキ! 香りもしっかり残っていて、おいしい!食べ応えもあって、子どもも喜びそう。
かぶの葉は、粉チーズ・トマトケチャップを混ぜることで、苦みがやわらいで食べやすくなります。野菜にお肉にごはん、栄養満点で、とってもオススメの一品ですよ!
『こんなにおいしいのに知られていない!どうしたら町の名物になるの?』といったお悩みを、料理研究家の浜内千波さんと一緒に解決します。紹介したい食材と相談内容をお寄せください。
たくさんのご応募をお待ちしています。
<宛先>
〒150-8001
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NHK首都圏局 くらしりコーナー “お宝食材募集”係 まで