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新築マンションの平均価格(2023)東京23区は1億円超 初の大台突破 今後の見通しは?

  • 2024年1月25日

1億1483万円。

この金額は、東京23区で去年(2023年)1年間に発売された新築マンションの1戸あたりの平均価格です。初めて1億円を超えました。

調査会社は、資材価格の高騰などを背景に工事費が上昇したことに加え、利便性が高い都心でのマンション開発が相次いでいることが影響したとしています。

東京23区の平均価格は1億1483万円

調査会社「不動産経済研究所」のまとめによりますと、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で去年1年間に発売された新築マンションの1戸あたりの平均価格は8101万円で、おととしより1813万円、率にして28.8%上回り、3年連続で過去最高を更新しました。

このうち、東京23区の平均価格は1億1483万円とおととしを39.4%上回り、初めて1億円を超えました。

23区の平均価格が大きく上昇していることについて調査会社は、建設資材や人件費の高騰で、工事費が上昇していることや、利便性の良さで人気が高く、地価も高い、都心での開発が相次いでいること、それに、金利が低いうちに早めに物件を購入しておこうという需要が高まったことなどを挙げています。

このほか、東京の23区を除いた地域は、5427万円で3.7%、神奈川県が、6069万円で12.2%、千葉県が4786万円で4%それぞれおととしより上昇した一方、埼玉県は4870万円で7.5%下落しました。

ことしの価格の見通しについて、調査会社は「都心の際だって高額な物件の発売のピークは過ぎたため、去年ほどの高騰は起きないとみられるが、ことし4月から建設業で時間外労働の規制が強化される影響で、建設コストがさらに高まることも予想され、価格は高い水準で推移するだろう」と話しています。

マンション価格の今後の見通しは?

マンション価格の今後の見通しについて、不動産調査会社「東京カンテイ」の井出武上席主任研究員は、次のように話しています。

不動産調査会社「東京カンテイ」の井出武上席主任研究員
「資材価格は高騰していて、建設会社の人手不足もあって価格が下がる要因はほとんど見られない。ただ、これまでは、住宅ローン金利が低く維持されたことも非常に大きかったが、今後は、上がる可能性もある。価格は今までのような急激な上昇というより、横ばいに近い形に変わっていくのではないか」

そのうえで、「マンションも中古であれば郊外を含めて探すと割安で、築年数が浅く、耐震性なども安心な物件が残っている。また、新築一戸建ての建売住宅も、マンションより割安に購入できることもあるので、選択肢としてはあると思う」と話していました。

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