東京都立高校の入試で活用される英語のスピーキングテストの結果が公表されました。グローバル人材の育成を目指して2022年11月に全国で初めて実施され、採点結果に応じて6段階で評価される仕組みです。評価の内訳や解答データの開示などについてまとめました。
都立高校の入試で「話す力」をはかろうという英語のスピーキングテストは2022年11月27日、都内197か所の会場で実施され、2回に分けて15分程度、解答の音声を録音する形で行われました。
音声データは教育サービスの大手企業を通じてフィリピンに送られ、現地の英語の指導資格を持つ講師が採点する流れになっています。
都は1月12日、このテストの実施結果について定例の教育委員会で公表しました。テストは採点結果に応じて6段階で評価される仕組みです。
100から80までがA、79から65までがB、64から50までがC、49から35までがD、34から1までがE、0がFとなります。
今回の結果、Aの割合は全体の16.8%、Bは25.8%、Cはもっとも多い31.6%、Dは16.9%、Eは8.1%、Fは0.8%となりました。
中学3年生6万9529人が受験し、大きなトラブルはなかったということです。
ただ、英語のスピーキングテストについては、書いたり読んだりする設問のように決まった解答がなく、採点の根拠が不透明だとして、専門家などからは公平・公正さが保たれるのか、疑問の声があがっていました。
生徒たちは1月12日から採点結果とそれに応じた評価を専用のサイトで確認できるようになりましたが、都は、結果の検証に役立ててもらおうと今後、希望者に対し、解答データを開示する方向で調整を進めています。
都立高校入試の合否の結果が出たあとの3月中旬から開示の受け付けが始まる見通しだということです。
設問ごとの採点結果についても開示を求める声があがっていますが、都は、これについては検討を続けることにしています。