衆議院千葉3区選出の松野博一衆議院議員は、自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、12月14日、官房長官の辞表を提出しました。
松野氏の地元・市原市での有権者の受け止めと、松野氏は派閥のパーティー券をどのように販売していたのか、長年の支援者が取材に応じました。
松野氏は14日午前11時すぎから、官房長官として最後の記者会見に臨みました。
政治資金について現在さまざまな指摘がなされ、その結果として国民の政治に対する信頼が揺らいでおり、国政に遅滞を生じさせないよう辞表を提出した。さまざまな指摘がなされることになったことについて、責任を感じている。
派閥が事実確認を進めているところであり、その動きを注視し、刑事告発されている捜査の状況も踏まえて、適切な時期に私自身の政治団体を精査しながら、説明責任を果たしていきたい。
(議員辞職する考えがあるか問われ)考えていない。
2002年に5人の拉致被害者が帰国して以来、私の在任中も含め、1人の帰国も実現していないことは、痛恨の極みで誠に申し訳なく思っている。後任の担当大臣には、拉致被害者の帰国の実現に向けた環境整備に全力で取り組んでほしい。
松野氏は、千葉市緑区と市原市でつくる衆議院千葉3区の選出です。市原市のJR五井駅前で官房長官の辞任や一連の問題について、有権者に受け止めを聞きました。
やっぱり出たかという感じです。そこにそんなにお金が流れるなら、税金とか上げる前に、そっちをちゃんとしてほしいというのはすごくあります。
どうせだったら、政治家の先頭に立って、はっきり説明してほしいと思います。
世襲で後を継いだ人ではなく、たたき上げの政治家ですから、そういう人こそ日本にいないと。だから非常に残念です。
地域に根ざして活動してくれている印象あったのですが、こう出ちゃうと、どうなんでしょうかって思います。
今回の政治資金をめぐる問題では、松野氏など自民党・安倍派の所属議員側が、派閥のパーティー券を販売した収入の一部についてキックバックを受け、議員側の政治団体が政治資金収支報告書に収入として記載していなかったとみられることが明らかになっています。
松野氏はどのように派閥のパーティー券を販売していたのか。長年支援してきた千葉県内の建設会社の男性が、NHKの取材に応じました。
男性は松野氏の秘書から依頼され、1枚2万円の派閥のパーティー券を1回あたり1枚から2枚程度、複数回にわたって購入してきたといいます。
代金は安倍派の口座に直接振り込むよう依頼されることもあれば、後日、秘書が職場まで集金に訪れ、現金で支払ったこともあったそうです。
いずれの場合も、安倍派が発行する領収書を受け取ったということです。
派閥のパーティーは行ったとしても本人とは数秒程度しか会えず、待ち時間が長いのでほとんど参加していないが、購入を依頼されるので応じていた。
松野さんはまじめでお金の管理も厳しい人なのでニュースを見て驚いた。いまだに信じられないし、本人が直接関わっているとは思えない。
(※千葉3区の選挙区について「千葉市若葉区と市原市」とお伝えしていましたが、正しくは「千葉市緑区と市原市」でした。失礼しました。2024年1月17日に記事を修正しました。)