9月の記録的な大雨で大きな被害を受けた「小湊鐵道」。一部区間の不通が続いていましたが、11月23日から全線で運転を再開しました。
ただし、いったん全線で運転を再開するものの、その後も工事のため、運転を見合わせる日が設けられています。
初日の養老渓谷駅の様子と、運転予定やダイヤなどを詳しくお伝えします。
小湊鐵道は11月23日から、約2か月半ぶりに全線での運転を再開することを発表しました。
ただし、日付や曜日によって運転を行う区間は変わります。現段階の予定は次の通りです。
▼11月23日(金・祝)~11月26日(日)
全線(五井~上総中野駅間)で運転
▼11月27日(月)~12月8日(金)の平日
養老渓谷~上総中野駅間は運転見合わせ(バスによる代替輸送)
▼12月中の土曜・日曜
全線で運転
▼12月11日(月)~12月26日(火)の平日
月崎~上総中野駅間は運転見合わせ(バスによる代替輸送)
※12月27日以降の平日は今後決定
11月23日にいったん全線で運転を再開するものの、その後も恒久的な災害対策の工事が続くため、運転を見合わせる日を設けたということです。
また、工事の進捗しだいで、バスの運行区間などが変更になる場合もあるとしています。
全線で運転を行う土曜・日曜・祝日の運行ダイヤは次のようになっています。
沿線の養老渓谷では、ことしも紅葉のシーズンを迎えています。紅葉が目当ての観光需要が高まる時期に、運転再開を間に合わせた形です。
11月23日午前7時すぎ、始発列車が2か月半ぶりに養老渓谷駅に到着しました。
一番列車に乗って養老渓谷に来たいと思って乗って来ました。再開は地元住民としてうれしい限りです。
木々が今年もきれいに色づいて、楽しんでもらえる景色になっていると思います。ゆっくりでいいので、安全第一で確実に運転が再開できるように頑張ってほしいです。
きょうはハイキング大会があるので、集合時間よりも少し早く乗って来ました。地域にとってありがたい生活の基盤なので、長く元気に頑張ってほしいです。
その後の列車もおおむねダイヤ通り運行されています。
養老渓谷駅の駅員 宮間高司さん
やっと開通しました。私もそうなんですけど、沿線の住民の方々が1番喜んでくれていると思います。
開通まで、ほぼ毎日、駅に来てお客さんの対応をしていましたが、「いつ開通なんだ」「まだか」という声をいただいてありがたかったですし、何とか開通させたいという思いがありました。一応、来年3月までには完全に復旧させることを目指しています。
養老渓谷は関東で最も遅く紅葉シーズンを迎えます。ほかの地域で紅葉を見た方にも、養老渓谷の紅葉を味わってもらいたい。
小湊鐵道は、9月8日の記録的な大雨で、当初は里見~上総中野駅間の約13キロの区間で運転を見合わせました。
約1週間後の9月16日には月崎駅まで運転を再開しましたが、そこから先は線路に大きな被害があり、復旧には時間がかかりました。
度重なる災害に対し、どのように路線を維持していくのか。9月の被災から間もない時期に、石川晋平社長がNHKのインタビューに応じました。
その内容はこちら👇
小湊鐵道 大雨で一部路線が不通 全線復旧は 赤字で市原市に支援要請も 千葉
(※9月25日公開の記事です)