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ちばアクアラインマラソン 4年ぶりの開催に参加しました

  • 2022年11月08日

東京湾を横断する「東京湾アクアライン」を走るマラソン大会、「ちばアクアラインマラソン」が4年ぶりに開かれ、私も、約1万5000人のランナーのひとりとしてフルマラソンに参加しました。格別の景色だったので、みなさんと体験を分かち合いたいと思って書きました。

(千葉放送局 高橋大輔)

JR 木更津駅

11月6日。フルマラソンがスタートする午前9時50分を余裕を持って迎えられるよう、JR木更津駅に着いたのは午前7時過ぎでした。電車や駅にはたくさんの参加者と思われる人たちがいて、気分が盛り上がります。

案内のスタッフに導かれるように受付のある潮浜公園に到着。服装や飴や塩などの携行食の準備を整えて、着替えなどの荷物を預かってもらい、指定されたスタート地点にたどりついたのは8時半ごろでした。

実際のスタート位置は画面中央のはるか奥

10時前、秋晴れのもと、熊谷知事の号砲でスタート!・・・しかし、参加者は申告タイム順に振り分けられているため、私の位置は本来のスタート位置のはるか後方。前方からは楽しそうな声も聞こえてきて、前の位置が少しうらやましいです。

誘導に従いながら歩き出し、実際にスタートを切ったのは号砲から6分53秒後でした。

スタート位置まではマスクをしたまま歩いて行く

コロナ対策として、ランナーは一定の間隔をあけて並ぶ必要があったようで、以前よりもスタート位置はずっと後ろになったと運営スタッフの方が話していました。

写真左上 アクアラインが見えてきました

1時間も走らないうちにアクアラインが見えてきました。周りからも「アクアラインだ」という声が聞こえてきます。

通過するのは木更津金田インターチェンジのゲートです。
走る前に「ちゃんとETCカード持ってきました?」と、参加者の人に声をかけられました。アクアラインマラソンのコースを知っている人ならわかるネタですね。
(「東京湾アクアライン」の通行料金(普通車)は、ETCを使った場合3140円から800円に値下げされるので、ETC必須です)。

ゲートをくぐって広がるアクアラインの景色は格別。青い海や空の中を駆け抜けていく、控えめに言って最高でした。

驚いたのは、軽トラック荷台の上に設置された仮設トイレ。まさかアクアラインの上にも仮設トイレが準備されているとは思わなかったです。

折り返し地点13点9キロの海ほたるパーキングエリアには、ピーナッツやびわのお菓子など、「特産品おもてなしスポット」が用意されていました。

これ以外にも「給食所」がコースの随所に登場し、地元の学生さんや住民の方が、「がんばってください」と声をかけながら、配ってくれました。

おいしかったです

千葉県が全国2位の産出額を誇るびわ。南房総地域を中心に栽培される「房州びわ」は、江戸時代から270年以上の歴史があると言われていて、皇室にも献上されています。ゼリーもようかんもほんとうにおいしく、元気が出ます。

千葉方向へ帰る

再び千葉方向へ折り返します。アクアラインから見える千葉はとても美しく、本当に参加できてよかったと思いました。

しかし25キロを超えたあたりから、膝が曲がらなくなり、徐々に歩きがちに。アクアラインが気持ちよすぎて、ずいぶんオーバーペースで走ってしまったようです。

沿道では子どもたちが、お手製のパネルを示して応援してくれます。また、沿道の女性の中には、「もう十分にがんばってるのよね…」と声をかけてくれた人もいて、心に沁みました。がんばっていることを認めてくださるみなさん、最高です。また、別の方からは「走れ!止まったらもう走れなくなるぞ!」とエールもいただきました。

マラソンに挑戦する方は「30キロの壁」という言葉を使ったことがあると思いますが、身体が動かなくなってくるのがこのあたりです。沿道の応援ボードを見て、そのとおりだ・・・!と思いながらも、とにかく膝が曲がらない
それでも笑顔を無理に作ると確かに体が動くような気がするから不思議です。苦しい時こそ笑顔!辛い時こそまず笑顔!そうすると周りからの応援も飛んできます!ひとりで走ってるけれど、ひとりじゃない気がしてきました

ゴールまであと少しのポイントでは、木更津市や袖ケ浦市で採れたブルーベリーが提供されました。冷凍の状態でしたが、酸味が心地よく、疲れた体にキュッと効きました。

なんとか5時間37分44秒でゴール。速報値で6823位でした。ちなみにハーフマラソンに出場した熊谷知事は、1434位で2時間21分9秒だったようです。

取材後記

応援の熱さが印象に残る大会でした。たくさんの方の応援が何回もくじけそうな心を支えてくれましたが、印象的だったのが高齢者施設の入居者と思われる方たちが並んで、思いのままにカネを鳴らしたりシンバルをたたいて応援してくれた姿でした。元気をもらいながら、いつも「膝が痛い」とぼやいている高齢の父親を思い出し、次に会う時はもっと優しくしようと思いました。

有名なキャラクターの格好をしたランナーには、追い抜かれながら「がんばって!」と声をかけられました。周りを楽しませようとするランナーたちは子どもたちからも人気で、こういう精神が周りからも愛されるんだなと思いました。ただ、バナナの仮装に対して「バナナ3人目だね」と話す声も聞こえてきて、独自性も大事なんだなと思いました。

久しぶりのマラソン大会はこういう地域の方たちの顔が見える機会だと改めて思いました。あの時水を入れてくれた方、バナナをちぎって渡してくれた方、そんな方たちを見習って、明日からは誰かの助けになりたい。そう思えた「ちばアクアラインマラソン」でした。

  • 高橋大輔

    千葉放送局カメラマン

    高橋大輔

    人生3回目のフルマラソンでした。次は家族と一緒に走りたいです。

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