イチオシ!"宮城のイワナ"

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食欲の秋!県内では、サケやサンマなど海の幸がおいしい季節ですが、
実は宮城はイワナの養殖が盛んで、年間を通して味わうことができます。
宮城ならではのイワナも誕生しているということで、取材してきました!


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まず訪れたのは、栗原市。栗駒山のふもとでイワナを育てている数又貞男さんです。


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きれいで豊富な栗駒山のわき水を使って、およそ2万匹を養殖しています。
実は、宮城はイワナ養殖発祥の地だったのです。


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日本で初めてイワナを養殖したのは数又さんの父・一夫さん。
いまから50年余り前、警戒心を強いイワナを養殖するのは不可能と言われていましたが、
独学で研究し、昭和46年に養殖に成功しました。
数又さんは「父はイワナのことしか考えていなかったみたい。何年もかかるとやめようかなと思うけどあきらめないでやったのがすごい」と話していました。


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その後、父のイワナを受け継いだ数又さんにも多くの困難が待ち受けていました。
平成20年の岩手宮城内陸地震では、避難を余儀なくされ面倒をみることができず、大量のイワナが被害を受けました。東日本大震災や豪雨災害でも影響を受けましたが、そのたびに再建し復活を遂げてきたのです。
「親が何もないところから始めたことを考えれば、少しでもイワナが残っていればまたやれるかなと思った」と数又さんは話します。


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この養殖技術は県内各地に受け継がれ、
平成25年に命名された県のブランド魚「伊達いわな」が生まれました。
県の水産試験場が7年かけて誕生させたイワナで、ふ化する前に刺激を与えることで卵をつくらないイワナになります。その分の栄養が身にいくため、大きくてうまみが増した魚になるのです。さらに大きさは、ほかのいわなと比べると、2~3倍にもなるのです。


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伊達いわなはその大きさからさまざまな料理で味わうことができます。
訪れたのは、大和町の日本料理店。切り身の塩焼きや刺身、天ぷらなど、川魚のイワナのイメージとは少し違った料理がずらり!


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驚いたのはいわなのしゃぶしゃぶです。大味かと思いきやとても繊細な味わい!舌触りもなめらかで噛めば噛むほど甘みもありました。川魚特有のクセはまったくなく、とてもおいしかったです。


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日本料理店の髙平恒司料理長は、「どの料理にもマッチする魚なのでぜひ楽しんでもらいたい。ゆくゆくは牛タンに並ぶような食材として宮城県に定着してほしい」と話していました。
おいしい海の幸で知られる宮城県。実は川魚のイワナもこんなに魅力的だなんて!驚きの連続でした。イワナに注ぐみなさんの情熱と宮城の食の豊かさに胸を打たれました!

【取材:岩間 瞳キャスター】

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