ハンドボール日本選手権 仙台開催!見所は

男子ハンドボール日本一を決める日本選手権が、間もなく仙台で開幕します。先日、男子日本代表が、パリオリンピックの出場権を獲得。日本開催を除けば、1988年のソウルオリンピック以来、久々に予選を勝ち抜いて出場権を獲得し、注目を集めました。代表選手が揃う今大会は、例年以上に注目度の高い大会と言えそうです。


【トヨタ自動車東日本に注目】

今回の開催地が仙台。注目したいチームが、地元宮城のトヨタ自動車東日本レガロッソです。宮城県大郷町の体育館を拠点に活動しており、日本最高峰の日本リーグに参加しています。去年の日本選手権で、このレガロッソが創部以来初めて決勝に進み、準優勝という結果を勝ち取りました。去年の好結果と、今年は地元での日本選手権開催とあって、地の利も生かし初優勝と行きたい所です。レガロッソの練習の様子の動画です。



【強力暖房設備!】

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大郷町の体育館での練習にお邪魔した所、まず目を引いたのが強力な暖房設備。広範囲を暖められる大型の暖房器具が6台も設置してありました。夕方で体育館も相当寒いだろうなと思っていたら、かなりの暖かさ。これは、ハンドボール特有の理由があり、ボールを掴む際に滑り止めで使用する「松やに」が、寒さで硬くなるのを防ぐために暖かくするんだそうです。練習前には、松やにやボールもしっかり暖めていました。

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寒い地域を拠点にするチームならではの、冬の光景かもしれません。


【注目はキーパーを含めたディフェンス!】

「ディフェンスのチーム」を掲げてチーム作りをしているレガロッソ。
去年の日本選手権準優勝の要因になったのが、キーパーの活躍です。キーパーが好調で、相手のシュートをことごとく防ぎ、良い流れを作りました。練習でも好セーブを連発していました。キーパー練習の動画です。



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今シーズン、主にキーパーを任されている鈴木雄大(すずき・たけひろ)選手の持ち味は、相手と駆け引きをしながらシュートを防ぐ動きです。「シュートを打つ前にわざと動いて、空いている所を作る、と見せかけて、打つ時には元に戻ってシュートを防ぐ」と話すなど、複雑なことを考えているなという印象です。キーパーがいかにシュートを防ぐかも見ものです。
守備の局面では、6人のコートプレイヤー全員でゴールの前を守りますが、レガロッソは全員がハードワークをして、体を激しくぶつけて守る、ということをテーマにしています。ハンドボールは守備の時に、相手にとって危険な後ろや横からを除き、体をぶつけて守ることが認められています。練習ではラグビー用の、タックル練習をする際に使う道具を使っていました。

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こちらを手に持って、これに向かって強く体をぶつける練習をしていました。実際タックルはしませんが、それなりの強度で体をぶつけて守ることが必要です。

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ディフェンスの中心的存在の中川翔太(なかがわ・しょうた)選手は「気持ちじゃ誰にも負けない。誰よりも足を動かして、積極的に、攻撃的にあたっていきたい」と話しています。激しいディフェンスにも注目です。


【優勝争いは】

トヨタ自動車東日本レガロッソ以外にも、優勝候補がひしめいています。大会4連覇を目指す豊田合成、トヨタ車体、ジークスター東京、トヨタ紡織九州など、日本代表に選手を輩出している強豪が優勝を狙います。今大会決勝戦の中継で解説を務める予定の玉村健次(たまむら・けんじ)さんは、決勝戦では「スピード」に注目して欲しいと語ります。「日本人の特徴であるスピードを生かして、速攻など時間をかけずに素早く攻める特徴を、どのチームも持っています。そこが注目点」とのこと。目まぐるしく攻守が入れ替わるスピーディーな展開を、是非楽しんで頂ければと思います。

ハンドボール日本選手権決勝は、NHKプラスで配信中! ※24日(日)午後2:59まで
試合開始前~後半開始直後 第75回日本ハンドボール選手権 男子決勝「豊田合成」対「トヨタ車体」 - #スポーツ - NHKプラス
後半開始直後~試合終了後 第75回日本ハンドボール選手権 男子決勝「豊田合成」対「トヨタ車体」 - #スポーツ - NHKプラス



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