プロ野球3月30日開幕!楽天・石井監督に聞く

WBCの興奮も冷めやらない中、プロ野球の2023年シーズンがまもなく始まります。

楽天は、ほかのカードより1日早い3月30日に北海道の新球場であるエスコンフィールド北海道で日本ハムと開幕戦を迎えます。
10年ぶりのリーグ優勝と日本一へ、開幕を前に監督就任3年目の石井一久監督に聞きました。
(取材/仙台局 藤原由佳キャスター・徳本絵夢記者)

石井一久監督
「各選手がしっかりと自分の特徴を生かして、それがチームとしての得点になればいい。
 みんなが主役にならないといけないと思うし、主役が脇役をやるときもあると思う。
 楽しみなシーズンにはなってくると思います」

 

<新キャプテン、そして新4番 浅村選手>

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打線の注目は浅村栄斗選手です。
石井監督は今シーズンの新しいキャプテンに指名し、さらにオープン戦を終えてシーズンの4番での起用を明言しました。
FAで西武から楽天に移籍して丸4年。浅村選手は「優勝するために楽天に来たが、まだ達成できていない」と、今シーズンから新たに4年契約を結び直しました。
さらなる気合いで臨むパ・リーグ屈指のスラッガーに石井監督の期待も高まります。

石井監督
「シーズンを戦う上で軸をしっかり決めていかないといけない。
 1年を通して戦わないといけない選手で、彼に中軸は任せる」

 

<“器用さ”が売り 阿部選手>

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新戦力で楽しみな存在は、岩手県出身の33歳、中日から移籍の阿部寿樹選手です。
持ち味は、なんでもできる「器用さ」。
オープン戦では打順で2番、5番、6番、7番、8番に入り、ランナーを返す勝負強さを見せたと思えば、チャンスを広げるつなぎ役もしっかりこなしました。
3月24日の巨人戦ではホームランも打っています。
守備でも、ファースト、セカンド、サード、レフト、ライトとユーティリティーぶりを発揮。
中日で中軸を任されていた阿部選手の加入は、楽天の戦い方の幅を大きく広げています。

阿部寿樹選手
「どこの打順でも後ろにつなぐというかそういう気持ちでやっているつもり。
 自分ができることでチームに貢献できればいい」

 

石井監督
「いろんな役割ができるのが彼の強み。
 指名打者に外国人選手や島内選手や浅村選手が入る中でどうやってそれを回していくのかというと、周りを固める選手のユーティリティー性がすごく大事になってくる。
 出塁しないといけない、とか、1本でランナーを帰したい、などとその場で違ってくるので、いろんな役割、ポジションを守ってもらえるというのはチームとして必要な存在だ」

 

<“去年はだらしなかった” 奮起促す先発投手陣>

一方、石井監督が「不安材料の1つ」と厳しいことばで表現するのが、投手陣です。
昨シーズンの防御率はリーグワーストの3.47。
石井監督は特に先発陣がリリーフに負担をかけたと見ていました。

石井監督
「先発陣にもうちょっと長いイニングを投げてほしい。
 去年はブルペンに負担がかかっていたので。
 うちのチームはなんとか5得点を目標にしてやりたいので、(投手陣は)4点に抑えていけるようにしたい。
 4点に抑えるということは、リリーフにも少し点数を残してあげてほしいので、先発が6回を2点から3点に抑える、その辺の役割を全うしてほしい。
 去年は先発が若干だらしなかったので、強く要望したいかなと思います」

 

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先発陣に奮起を促す中で石井監督が開幕投手を任せたのは、日本球界に復帰して3年目の田中将大投手です。
復帰1年目は4勝、2年目は9勝に終わった田中投手は、今シーズンに向けて投球フォームを大きく改造し、巻き返しを期しています。

田中将大投手
「監督から2月1日に(開幕投手を)伝えられ、率直にびっくりした。
 勝利につながる投球をしたい。
 縁のある北海道の新球場の1戦目で最初に勝利を挙げたい」

 

石井監督
「彼も、この2年が自分の実力じゃないという本当に悔しいシーズンを過ごしたと思う。
 それは周りで見ている僕らもそう思うし、チームとしても満足していないので、やってくれるとは思っている。それだけの実力者なので」

 

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伊藤茉央投手

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小孫竜二投手

育成を含め7人いるルーキーピッチャーでは、オープン戦で福島県出身の大卒ルーキー・伊藤茉央投手(ドラフト4位)が6試合、いずれも社会人から入団した小孫竜二投手(ドラフト2位)とサウスポーの林優樹投手(ドラフト6位)がそれぞれ5試合に登板し、1軍入りをアピールしました。

このうち小孫投手について、石井監督は「パワーピッチで、ブルペンに入ってくれると非常に強いブルペンを構築してくれるんじゃないか」と評価しています。

 

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石井監督
「目標にするものは、やっぱり優勝。
 10年ぶりというところも含めてチームとしていろんなことを達成していかなくてはいけない年だと思っている。
 しっかりと優勝へ向けてチーム一丸になって頑張っていきたい」