Bリーグ・仙台89ERS ハイライト 沖縄でのキングスとのプレシーズンゲーム

バスケ実況を担当する髙木優吾です。
仙台89ERSの熱烈ファンでもある私が、
B1に挑む仙台89ERSの取材情報を定期的に発信しています。


今月10、11日に沖縄アリーナで行われたプレシーズンゲーム。
昨シーズンの準優勝チーム、琉球ゴールデンキングスとの対戦だった。
仙台89ERSは藤田HCや金城アシスタントコーチ&スキルコーチなどが
新型コロナウイルスの陽性判定で不在。
ベンチには志村雄彦社長が入り、試合は実施された。
特にGAME1は77―96でキングスの勝利となったが、
その試合の中で見えてきた仙台89ERSの今シーズンの可能性を分析したい。

89ers220913_1.jpg

89ers220913_2.jpg

89ers220913_3.jpg

89ers220913_4.jpg

89ers220913_7.jpg

【新戦力 ラショーン・トーマス】
プレシーズンゲームを見る中で一番楽しみなのが、新戦力のプレー。
この日、特に活躍が目立ったのが#25ラショーン・トーマスだ。
手元の集計で25得点。ミドルレンジでのシュートやトランジションでの動き、
豪快なダンクなど、あらゆる持ち味を存分に見せた。
本人が「何でもできる選手」だと話すように、
運動能力の高さは今シーズンの大きな武器になると感じた。
特に、ディフェンスでは相手のターンオーバーを誘発。
今後も藤田HCが掲げるディフェンスを重視したバスケットを体現してもらいたい。

【帰化選手加入による効果】
昨シーズンまでとの大きな違いが、帰化選手の加入といえる。
#2小寺ハミルトンゲイリー選手は38歳のベテラン。
日本でのプレーは10年以上に及ぶ帰化選手だ。
帰化選手はどのチームにも必ず1人いるわけではない。
外国籍選手2人と同時にプレーすることができるので、
チームは高さの面で相手より優位に立つことができる。
GAME1では、第2Qの途中で外国籍選手2人と小寺選手が同時にコートに立った。
外国籍選手がゴールから遠い位置でプレーし、相手のビッグマンを外へと引きつける。
空いたゴール下には小寺選手が入り込み、味方のパスを受ける。
小寺選手は自分のマークマンより10センチ以上身長が高いので、
シュートにも行けるし、味方への効果的なパスを出すこともできる。
3人がディフェンスでも力を発揮したことで、
第2Q終盤にはこの布陣で連続得点も生まれた。
この攻撃的なメンバー構成には大きな期待を寄せることができる。

89ers220913_5.jpg

89ers220913_6.jpg

【3ポイントシュートの精度】
課題として感じたのは、3ポイントシュートの成功率。
これは以前から仙台89ERSのテーマでもある。
GAME1では第2Q、残り5分でチーム最初の3ポイントシュートがようやく決まった。
一方のキングスは第2Qで3ポイントシュートを立て続けに決めたことで、
一気に20点差近くまでリードを広げられた。
後半は#31加藤選手が連続して3ポイントシュートを決める場面があったが、
チーム全体としての成功率は伸びなかった。
チームを勢いづけるためにも3ポイントシュートは必要だと感じる。
今後は新戦力の#45ブース選手や#12寒竹選手、#6岡田選手などの
シュート精度に注目したい。

今回のプレシーズンゲーム。GAME2では#15渡辺選手が活躍したとのこと。
仙台89ERSをB1に引き上げたメンバーが、どれだけB1で通用するのか楽しみだ。
チームは9月16日から「TOHOKU CUP 2022」に挑む。


ほかの89ERS関連の記事はこちら