【美術セットの隠れた見どころ】東北×音楽「TOHOKU SOULFUL」の舞台裏
東北にゆかりあるアーティストたちが“東北魂”あふれるパフォーマンスを披露し、音楽やトークを通じて地元愛を表現した『TOHOKU SOULFUL』。
実は美術セットにも、地元のみなさんの東北魂があふれているんです。放送では伝えきれない裏側を、NHKのデザイナーがお話します。
仙台局で美術の仕事をしている佐藤です。今回『TOHOKU SOULFUL』のセットデザインを担当しました。こだわりが詰まった美術セットについて、少しご紹介させてください。
番組のキーワードは“東北魂“。「せっかくなら東北に住んでいる若者の目線で東北魂を発信できたらいいよね!」ということで、東北6県で美術を学んでいる学生さんにご協力いただき、セットの一部を一緒に製作することになりました。
当初のデザイン資料
舞台中央から客席全体にエネルギーが広がっていくようなイメージでデザインしました。
学生の皆さんに製作いただくのは、エネルギーの発信地となるステージ中央の円形オブジェ。真っ白なパネルを6分割して各学校にお届けし、装飾いただいたものを仙台の会場で1つにつなぎ合わせるという工程で製作します。「東北魂」をテーマにデザインをお願いしたところ、それぞれの県の魅力が詰まった個性あふれるデザインが出揃いました。
学生さんのデザイン案
東北6県の名物が散りばめられています。どのデザインが何県かわかりますか?
デザインが決定したら次は実際に絵を描いていく作業。油絵やコラージュ、立体造形など、皆さん思い思いの表現方法で製作して下さいました。
八戸工業大学第二高等学校 美術コースの皆さん
岩手県立不来方高等学校 美術部の皆さん
秋田公立美術大学 AUA Craftersの皆さん
東北工業大学 たまごくらぶの皆さん
東北芸術工科大学 美術科 洋画コースの荒井さん
郡山女子大学附属高等学校 美術科の皆さん
そして本番2日前。収録会場となる仙台国際センターでは、美術セットの建て込みが行われました。学生の皆さんの思いがこもったパネルが、いよいよ1つにつなぎ合わされます。
つながりました!東北6県がひとつの輪になった瞬間でした。
照明や電飾のプロの力が加わって、さらに迫力ある仕上がりに。
せっかくなので、アップの写真もご覧ください。よく見ると各県を象徴するモチーフがいっぱい隠れています。
<青森>八戸工業大学第二高等学校 美術コース
<秋田>秋田公立美術大学 AUA Crafters
<山形>東北芸術工科大学 美術科 洋画コース
<福島>郡山女子大学附属高等学校 美術科
<宮城>東北工業大学 たまごくらぶ
<岩手>岩手県立不来方高等学校 美術部
美術セットに詰まった “東北魂”、感じていただけたでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
【執筆者】佐藤小春 |
【番組情報】TOHOKU SOULFUL (トウホクソウルフル) ※2024年3月22日放送※ |