インド洋の楽園と呼ばれているザンジバル。インドや中東の影響を受けた街並みは、世界遺産にも登録されています。迷路のように入り組んだ路地で、助け合う心を忘れずに暮らす人々に出会います。
歩き方
街の基礎情報 ザンジバル
場所:
アフリカ東海岸 インド洋の沖合に浮かぶ島。
人口:
20.6万(2019年)
景色:
歴史ある石造りの街並み、迷路のような路地が続く
人々:
誰にでも優しい、お互いが助け合いながら暮らしている
産業:
観光業、商業、漁業
交通手段:
バス、タクシー
行き方:
日本からザンジバルまでの直行便の飛行機はなく、周辺諸国を経由する必要あり。タンザニアの首都ダルエスサラームからはフェリーが出ている(約1時間30分)。
通貨:
シリング
1シリング=0.047円(2019年現在)
歩き方
街の北側にある港から歩き始めます。通りに出ると露店のカフェで朝の1杯を楽しむ人や、子だくさんのナツメヤシ屋さんに出会います。目抜き通りにはフレディ・マーキュリーが子どものころに暮らした家が残っており、多くの観光客でにぎわっています。入り組んだ路地に入ると、通りの段差に集まってゲームをしたり、おやつを食べる小学生たちがいたり。夕暮れ時、ビーチに出ると、筋トレやジャンプなど身体を思いきり使って遊ぶ若者たちにも出会いました。
街を歩いてみて(ディレクター談)
迷路のようなザンジバルの路地では、歩くたびに迷ってしまってなかなか目的地に着けませんでした。そんな路地にはあちこちにネコの姿が。周りの人々が毎日餌をあげ、優しく見守っていました。「彼らもこの街の住民だから」と語った人の笑顔が忘れられません。
写真ギャラリー
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街のなりたち
ザンジバルは2000年ほど前から、インド洋に吹く季節風を利用してアラブやインドの商人たちが行き来していたといわれる。17世紀末からは中東オマーンがこの島を支配していた。街中にはインドやアラブの影響を受けたドアや建物が今でも残っている。その後、ヨーロッパの列強も交易に参加。19世紀末にはイギリスの保護領になった。1963年にザンジバルは独立し、翌年にはタンザニア連合共和国の一部となった。歴史を反映して今でも人種はさまざま。アフリカ系、インド系、アラブ系が共存している。
出会い
街の「ナツメヤシ屋のおじさん」
大通りの露店でナツメヤシという果物を見つけました。食べると元気になるそうで、店の主人はなんと12人の子だくさん。ナツメヤシはアラブ地域から輸入したもの。昔からアラブとの交易があったザンジバルならではの果物でした。
街の「カンガ屋さん」
細い路地でカラフルな布地が並ぶお店を見つけました。これはカンガというザンジバル女性伝統の腰巻だそう。カンガには愛や人生などに関することわざのような文が印刷されています。これは、誰かにプレゼントする際の相手へのメッセージなのだそうです。
街の「石ゲーム」
路地にある段差を使って、男たちが板に小石を入れるゲームに興じていました。これはバオゲームという東アフリカ伝統の遊びなのだそう。また段差はバラザと呼ばれ、街のあちこちにあって、人々が遊んだりおしゃべりしたりする場となっていました。
グルメ
【第1位】ピラウ
ザンジバルの人たちのソウルフード。大鍋に、クミンやカルダモンなどのスパイスと玉ねぎをいため、そこにゆでた牛肉を煮汁ごと入れる。最後にお米を入れ、鍋全体に熱を加えて出来上がり。味は香りの高い炊き込みご飯といった感じ。
<平均価格 約500円>
【第2位】バナナのココナツ煮
パーティーやお祝い事などでよく食べられるスイーツ。切ったバナナにシナモン、レーズン、たっぷりのココナツミルクを入れて煮る。バナナとレーズンとココナツミルクの甘さが溶け合って香ばしい。
<平均価格 約300円>
【第3位】マンゴースープ
熟す前の酸っぱいマンゴーを下ゆでし、ミキサーにかけた上でペースト状にする。しょうが、玉ねぎ、スパイスを入れてさらに煮込んで完成。卵や豆のフライなどの具材をたっぷり入れた器にこのスープを注いで完成。甘酸っぱいスープに具材がとてもよく合う一品。
<平均価格 約300円>