トリニータ開幕戦 帰ってきた片野坂監督 今季の戦い方は!?
- 2024年02月23日
今シーズンのJ2開幕まで5日と迫った2月20日。ぶんドキのスタジオに大分トリニータの片野坂知宏監督をお招きしました。ニータンも駆けつけてくれました!
2016年から2021年までトリニータの監督を務めた片野坂さん。J3からJ1昇格まで成し遂げ、2021年にはクラブ史上初の天皇杯準優勝という成績を残しました。大人気の“片さん”の2度目の就任に、ファン・サポーターからは「片さんとともに再びJ1へ」という期待が高まっています!
帰ってきた片野坂さんがどんなサッカーを目指しているのか伺いました。期間内は、ぶんドキの放送の様子を下記からNHKプラス見逃し配信でもご覧いただけます。
(大分局アナウンサー 西岡遼)
新しい「カタノサッカー」とは
以前のカタノサッカーは、
・守備では自陣に引いて守りを固めるスタイル
・攻撃ではGKを含めた最終ラインでボールをつなぎ、相手のスキをついて一気にゴールに向かう“疑似カウンター”
が特徴でした。
「シン・カタノサッカー」は・・・!
・前線から敵陣でボールを奪にいく「ハイプレス」
・攻守一体となり、攻守の素早い切り替え
すなわち、縦に速く、最初から最後まで走りぬく。
豊富な運動量と球際の強さが求められます。
片野坂監督は、常に動き、主導権を握るサッカーで見る人を熱くさせたいということです。
放送ではご紹介しきれませんでしたが、事前取材の中で伺った戦術面の話を少しご紹介します。
トリニータのチームカラーである“つなぐサッカー”は大事にしたいとしつつも「以前のような疑似カウンターは狙わないと思う」とのこと。練習では、ロングボールなどでなるべく早く敵陣へボールを送り込むよう指示する姿も…。
1月下旬の宮崎キャンプでは、横浜F・マリノス(J1昨季2位)やサンフレッチェ広島(J1昨季3位)など、理想とするスタイルのJ1上位チームと対戦し、「シン・カタノサッカー」の目指すところを選手の体に叩き込みました。
チームには現在コンディション調整中の選手もいますが、開幕スタメン争いですでに激しい競争が生まれているようで、練習取材でもピリピリとした緊張感の高まりを感じました。
ここで、ニータンが動いた!
以前から監督のことを知るニータンが、番組中に示してくれたコトバ。
実際、選手からもこうした声が・・・。
別人といったら言い過ぎかもしれないですけど、変わった印象があります。雰囲気もだいぶ柔らかくなったし、選手との距離が近くなった感じがして、選手は自由にのびのびやれています。僕も、以前はこの場面ではこうしちゃだめだなとか判断に迷うことがありましたが、今は迷いなくプレーできています。
野村選手は、「解説者の片さんって、知らないっすけどすげぇ優しい感じじゃないですか?ああいうのが本来の片さんだと思うんすよね。そういうのを出していくともっとついていきたいってみんな思うんじゃないかな」とも話してくれました。
片野坂さんに伝えると・・・
そんなに変わったか???よーしじゃあ、あすからは逆をついて厳しくいくぞー!
と笑っていました。詳しく話を聞くと、サンフレッチェ広島のスキッベ監督から選手への声掛け方を学んだといいます。
スキッベ監督は、選手をとがめることはせず、常にポジティブな言葉で選手と向き合っていたそうです。
最近はミスをミスとあえて指摘しないように気を付けています。ミスをした本人が一番わかっているわけですから。僕はもっと別のことに気づいて伝えて、選手たちにもっとうまくなってもらいたい。
なにか、サッカー界にとどまらない、普遍的な話にも聞こえますね…。そんな片さんの熱さは、新チーム直後の声掛けにも!チーム公式SNSでは、J1昇格を見据え選手たちを鼓舞する様子が紹介されています。
また、前回の監督時代は、試合中に声を出しすぎて、試合後のインタビューでしゃがれ声になってしまったことも…。
いざ、開幕戦へ!
時に厳しく、しかし人間味あふれる片野坂監督。再び大分で旋風を巻き起こすことができるのでしょうか。今シーズンを占う開幕戦はホームで、昨シーズン16位のベガルタ仙台と対戦します。
くしくも、2024年で創設30周年を迎えるチーム同士の対戦となりました。しかも、今シーズンの最終節(38節)も仙台との一戦です…!
NHKでは大分県の皆さん向けに、開幕戦を中継でお伝えします!
解説は、元日本代表GKの前川和也さん。大分で現役を引退し、片野坂監督とはともにプレーしたことのある仲良しな関係だそうです。実況は私、西岡遼でお伝えします。みなさん、一緒に応援しましょう!