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高校野球開幕!昨秋・今春の2王者チーム紹介【上田西】

元球児・米澤アナが行く
  • 2023年07月07日

夏の高校野球が開幕します!秋春の県王者を紹介する特集。
元球児で、実は春のセンバツ出場経験のある私、米澤がチームの強さに迫りました!
春の大会で長野県を制した「上田西」です。

8年ぶり3回目夏甲子園目指す 春Ⅴ上田西

上田城からほど近い、山あいの地域に位置する上田西高校。目指すは2015年以来となる夏の甲子園。チームは春の県大会を制し、北信越大会にも出場。夏の大会に向け勢いに乗るチームを取材しました。

上田西高校

この日もお邪魔したのは朝練。開始の予定より少し早い朝6時過ぎにグラウンドに到着すると、さっそく選手たちの姿が。個人練習や練習準備。まだひんやりとした明け方の空気も残る朝早く、春の王者の意識の高さがかいま見えました。

屋内練習場での打撃練習
速やかに練習に入れるように準備

3年生にとっては集大成となる夏の大会、最後まで続く選手間の激しい競争が、チームにプラスの影響を与えています。圧倒的打力で春を制しながらも「まだまだ」と語る、就任4年目・吉崎監督。率いるチームに油断はありません。

吉﨑琢朗 監督(51)

最後の夏で重要になってくるのは『いかに準備ができているか』。その意味で選手たちは、競争の意識のもと、やるべきことをやってくれている。ただ打撃はまだまだ。追い込まれてからやチャンスで決めきるバッティングをしないといけない。打撃だけでなく、走塁も一つの武器として戦っていく。

強打の秘訣は⁉ ユニークな打撃練習

他校を寄せ付けない打力で春の大会を勝ち抜いた上田西。地区予選からの7試合中6試合で二桁安打、決勝も12得点と高い攻撃力を発揮しました。その強打のカギを探してみると・・・。

ティーバッティングの様子

選手たちの口元に注目。くわえているのは、メジャーリーガーさながらのガム・・・?かと思いきや、そうではありません。見せてもらうと・・・。

風船!膨らませた状態で維持しながら、口にくわえたまま、バットを振り抜いていました。

狙いの一つは“腹圧”のコントロール。力の使い方や集中力を維持するためにも呼吸は重要と捉えていて、特に暑い夏を戦い抜くうえでの対策の一つとしても取り組んでいる。

選手達も「この練習を始めてから、前よりもインパクトで力をグッと入れられるようになった」と話していました。
さらに、この朝練の打撃練習の中だけでも、他にも工夫が。

フリーバッティング

一見すると、変哲のないフリーバッティングに思えますが、時折聞こえてくるのが「1アウト満塁!」や「ノーアウト2塁!」といった掛け声。ただ漫然とマシンの球を打ち返すだけではなく、より実戦を意識して状況に応じたバッティングをする。その高い意識も打撃練習の中に見えました。

3人で50発!!強力クリーンナップ

5番・井出選手  4番・小林選手  3番・横山選手

強力打線のなかでも大注目はこの3人。高校通算ホームラン数は3人合わせて50本以上!他校から警戒される打線の軸です。3番・横山選手は、監督が「純粋な打撃は一番いいかもしれない」と話すスラッガー。4番・小林選手は、その横山選手に負けない勝負強さで「つなぎ」から「決定打」までを担う仕事人。そして5番・井出選手は182cm92kgの体格を活かした長打力が持ち味です。この日も軽々と柵越えの打球を放っていました。最後の夏にかける思いを、井出選手に聞きました。

井出選手

夏に向けて状態は上がっている。ランナーを帰すバッティングが自分の役割だと思っているので、迷いなくストライクゾーンを振り抜いて、チームに求められる自分の仕事をしたい。そのうえで、3番横山や4番小林とも、打者として競争の意識を持って最後までやっていきたい。

自慢のクリーンナップは、厳しいマークにあうこと間違いなし。そのマークを跳ね返せるか!
春の王者は、走攻守すべてにおいて仕上がり高く、夏の大会に挑みます。

第1シードで迎える初戦は、9日(日)、上田野球場で午後2時~。相手は伊那弥生ヶ丘です。

  • 米澤太郎

    NHK長野・アナウンサー

    米澤太郎

    小学校~高校まで野球一筋

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