高校野球開幕!昨秋・今春の2王者チーム紹介【松商学園】
- 2023年07月07日
夏の高校野球が開幕します!秋春の県王者を紹介する特集。
元球児で、実は春のセンバツ出場経験のある私、米澤がチームの強さに迫りました!
昨年秋の大会で長野県を制した「松商学園」です。
狙うは春夏合わせ54回目の甲子園!秋V 松商学園
春16回、夏37回の甲子園出場と圧倒的な出場回数を誇る松商学園。新チーム最初の公式戦となる秋の大会で優勝。県内屈指の伝統校は、2021年以来2年ぶりの夏の甲子園を狙います。
松本駅からほど近く。訪ねた先には、積み重ねてきた伝統を表す、立派な練習環境がありました。
この立派な練習場、午前7時前に着くと早くも選手たちはグラウンドの外でキビキビと動いていました。
行っていたのは、掃除です。みんなで手分けして練習場周りをピカピカに。ごみ一つ落ちていませんでした。この掃除も、チームの目標のひとつを叶えるための大事な作業の一つです。昨夏の大会後、新たに就任した松宗勝監督が教えてくれました。
掃除は以前のチームから続く伝統。松商には「心の野球」という合言葉がある。選手たちとは常日頃から、野球の技術を高めるだけでなく「応援されるチームになろう」と話している。伝統校として注目される立場だからこそ、日頃の生活からその意識を持っていくことが重要。
充実の投手陣 4本の柱で夏を勝ち抜く!
取材したのは朝練。投球練習場だけでも、10人近い投手たちの姿がありました。このほかトレーニングルームにも練習中の投手たちの姿が。熾烈(しれつ)な競争を経て、多くの投手陣の代表として夏のマウンドを託されたのが4人の3年生です。
新チームとなった秋からエースナンバーを背負ってきたサウスポー大塚投手。最速147km、本格派右腕の竹内投手に、サイドハンドから打者を翻弄する青柳投手。そして、手術、リハビリを経てケガから復帰し最後の夏に臨む斎藤投手。チームが誇る4本柱は、それぞれのスタイルと思いで、チームを勝利に導く決意です。なかでも投手陣を引っ張るのは、エース・大塚投手。下級生のころから公式戦のマウンドに上がり蓄積してきた経験を活かします。
自分が投手陣、チームを引っぱっていく気持ちでやりたい。一方で「マウンドに上がった人間がその瞬間はエースだ」という意識を4人で共有している。個人としても、3年間やってきたことを全て悔いなく出し切るつもりで投げる。気持ちをぶつけていきたい。
4人の投手陣をリードするのはキャプテンの前田優空捕手。部員84人の大所帯を引っ張る重責を担いながら、「それぞれのベストを引き出したい」と、投手陣と信頼関係を築いてきました。
最初は4人の投手を活かすリードの仕方が分からなかった。ただ、コミュニケーションをできる限り多くとり、ピッチャーの良いところを見つめることで、ベストを引き出す方法がわかってきた。みんなタイプが違うので、特性を活かしながら、相手打線を抑えていく。キャプテンとしても、仲間に支えられてここまで来たので、最後はみんなで笑えるよう、勝利のため、チームを引っ張っていきたい。
伝統の松商学園。先輩が築き上げてきた“栄光”に、また一つ新たな歴史を積み上げられるか。
初戦は、9日(日)、諏訪湖スタジアムで午前9時~。相手は下諏訪向陽です。