データ放送の天気予報について

気象キャスターの大隅智子です。
きょうは気象Ｑ＆Ａをお伝えします。
花巻市の嶋田茂子さんからの質問です。
「テレビで放送している天気予報とデータ放送の予報が違っているのはなぜでしょうか」と頂きました。

こちらが、ＮＨＫ盛岡放送局のデータ放送の天気画面です。
きのう（20日）の午後のもので、地点を「花巻空港」に設定しました。
これを例にして解説します。
データ放送の左下には3時間ごとの天気、つまり、ポイント予報が、右下には週間天気が表示されます。

質問は、予想気温についてでした。
データ放送の3時間ごとの予想気温とテレビで放送している予想気温が合わないということでした。
見てみると、データ放送の予想では、午前3時に3度、午後0時と午後3時に16度となっています。
しかし、テレビの予報は、花巻の最低気温は5度、最高気温は17度となっています。
この違いの理由ですが、実は、データ放送は、民間気象会社ウェザーニューズの予報で、テレビの放送の花巻は、日本気象協会の予報で、違う会社が出しているからです。
なぜ会社が違うのかと言いますと、もともとデータ放送が始まった時、全国の各市町村の予報を出していたのはウェザーニューズだけでした。
そのため、今もデータ放送は、ウェザーニューズの予報が使われています。
しかし、ＮＨＫ盛岡放送局の放送では、気象庁や日本気象協会の予報を使っているため、予報に違いが出てきます。

そして、もう一つ質問がありました。
3時間ごとの天気予報とあすの予想気温が違うということです。
3時間ごとの予報では、午前3時に3度、午後0時と午後3時に16度とありますが、最低気温は3度、最高気温は17度となっていて、最高気温が違っています。
なぜかと言いますと、3時間ごとの予想気温は、あくまでもその時間のピンポイントの予想気温だからです。
一方で、最低気温と最高気温は、一番低い気温と一番高い気温なので、ピンポイントではありません。
そのため、この二つは合わなくてもおかしくはありません。
あくまでも、3時間ごとの天気は、ピンポイントの予報であることをご理解頂ければと思います。

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