NHK宮崎アナウンサー滑川和男 宮崎から東京に異動のごあいさつ
- 2023年03月23日
NHK宮崎アナウンサーの滑川和男です。社会人になって初めて配属された宮崎局。23年ぶり2度目となった今回の宮崎勤務も3月で終了します。宮崎を離れる前に行っておきたかった場所を訪ねました。
「ひるどき日本列島」で訪れた幸島
「ひるどき日本列島」という番組を覚えていますか?昼のニュースと連続テレビ小説の再放送の間にお送りしていた番組です。全国放送の生中継ということで、若手だった私は鮮烈に覚えています。宮崎から担当したのが無人島の幸島からの中継でした。
串間市の200メートル沖に浮かぶ幸島。ここに生息する野生のニホンザルが、芋を海水で洗って食べる文化的な行動をすることで有名です。
ひるどき日本列島は、島に行き、猿の着ぐるみを着てリポートするという、いま考えれば大変粗削りな演出でした。それが許されたのも「時代」だったのかなぁと、しみじみ思います(汗)
幸島から南下する途中にある案内板です。野生馬でおなじみの都井岬への距離感はこのようになります。海沿いの道はカーブの連続で、道幅が狭い所もあります。レンタカーを運転する方も多いと思いますが、ぜひセーフティードライブでお願いします。
「恋ヶ浦」の番組でナレーション
幸島の次に訪れたのは串間市の恋ヶ浦です。恋ヶ浦はサーファー憧れのスポット。とてもいい波がくると有名です。
訪れた日は残念ながらコンディションがあまり良くなく、サーファーも早々切り上げる状況でした。なぜ恋ヶ浦を訪れたのかというと、初任地時代にナレーションを担当した、サーファーが主人公の番組の舞台だったからです。番組タイトルは『波に恋した頃』若者が仕事を辞めて、宮崎にサーフィン移住するというドキュメンタリーでした。
主人公の若者の言葉が、今でも心に残っています。「恋ヶ浦はパーフェクトな波がコンスタントに来る」どうしても移住したい魅力が恋ヶ浦にあったんですね。まさに、波に恋した主人公の生き様に感銘を受けて、ナレーションにも力が入りました。この仕事でナレーションの面白さに気づき、その後のアナウンサー生活で、多くのナレーションを担当させて頂くキッカケとなりました。そんな原点の場所を、もう一度この目に焼き付けておきたかったんです。
東京に異動します
私は今月で宮崎を離れ、東京アナウンス室に異動します。23年ぶり2回目の宮崎勤務はコロナ禍と完全に重なる3年間でした。でも、非常に濃い時間を過ごさせて頂きました。
自分で撮影しながらリポートする宮崎ふれあわない旅では、県内各地を旅しました。一人ロケですから面白いものを見つけたら寄り道し放題(笑)そして、SNSやWEB特集で伝えた温泉やグルメの魅力。地域と向き合い地元の方が当たり前と思っているものの魅力を再発見することにやりがいを感じました。
今年度はキャスターを担当した夕方の番組も大幅リニューアル。NHKのカタいイメージを打破したいと、ノーネクタイでニュース番組に出演しました。視聴者の皆さんは、どんな印象を持たれたでしょうか?
今回の宮崎の日々は、毎日がわくわくすることの連続で、私がNHKに入局したのは今回の宮崎勤務を経験するためだったのではないかとまで思っています。
新人時代の自分に言葉をかけるとすれば、「勤続30年近くなっても、宮崎で新鮮な気持ちで勤務することができるから、若いうちは色々不安かもしれないが、迷わず進め!」だと思います(笑)
今回の宮崎勤務でのありがたい経験を超えられるよう東京でも頑張ります。大変多くの方に取材でお世話になったにも関わらず、おひとりおひとりに直接ごあいさつができませんこと、何卒お許しください。ひとりひとりのお顔を思い出しながら、宮崎を離れます。
4月からは
4月からは、お昼と夜7時のラジオニュースを担当します。全国放送ですので、宮崎でも聴くことができますし、インターネットのらじるらじるでも聴けます。声を聴いて、「あ~、滑川は元気にやっているな」と思い出して頂ければ幸いです。でも、宮崎を離れたら、本場のかつおめしやチキン南蛮が絶対食べたくなるよなぁ~(笑)